はじめまして、お抹茶うみゃお(@umyao_omattya)です。
メイン機種はCLIP STUDIO PAINTです。*1
まずはこちらを見てください。↓↓
(元ツイ)
絵、絵が、えもすぎゆ~~~~!!!!
こういうどこか懐かしい雰囲気を感じさせる画風、ここ数年だいぶ流行ってますよね。*2
80年代に流行したシティポップが現在「ニューレトロ」として再評価され、そのジャケットに使われていたようなデザインも世間一般に人気を博すようになったそうです。
サインペンのような独特なタッチの線画やビビッドで目を惹く色彩が特徴的ですね。
この絵に関しては、少しドット絵チックなのも相まって、サイバーな雰囲気・古のインターネッツの空気を感じます。良い絵やわ~~ん
あ~あ、こ~んな絵が、描けたらなあ~~~~!!!!
…………
……
…
描くよ!!
というわけで今回は、
『レイシスちゃんをニューレトロっぽく描いてみよう!』
のコーナーです。
レイシスちゃんにした理由なんですが、最近(最近?)追加された楽曲「XHRONOXAPSULΞ」のジャケットに初代服で登場していたことが一番の理由です。現在から過去を振り返る、ってところにニューレトロセンサーが反応しました。
メイキングの様子をお見せしながら、「ニューレトロってこんな感じよね~」とか、「ここにこだわりました!」とか、「こんな風に絵を描いてるよ~」とか口を挟みます。
良い絵が描けたと思っているので、ぜひ最後まで読んでもらえると嬉しいです。
ではどうぞ!
もくじ
線画編
まず、画面にレイシスちゃんを召喚します。
まじめにやってください。はい……
(これ②は服着てないけど大丈夫だよね……?)
実はまじめでございまして、ぼくは大体こうやって棒人間を描くところからスタートします。これの解像度をだんだん上げていき、ラフを生成していきます。*3
このラフをなぞったものが線画で、それを塗って構図をキめたら完成するといった流れです。
ではなぞってみましょう……
おい……
顔がよすぎないか!?!??!!?
ひとしきりびっくりしたので、ここでニューレトロチャンスです。
ニューレトロチャンスとは、ぼくの思う「こうやったらニューレトロになるんじゃね……?」を発表する場です。
今回は初回限定で3つくらい挙げますね。
こういうことを意識して、とりあえず線画が完成しました。
今回右手は枠外に出す予定なので描いてません*7。これも時短のためです。致し方ない。
ほな塗るわよ~~
色塗り編
色塗りは、下色→影→ハイライト→微調整という流れで進めていきます。
線画もそうですが、色塗りもニューレトロのための重要なファクターです。頑張るぞ!
まずは下色を決めます。
暫定の背景とともに、全体のバランスを見つつ大まかな色を決めます。
ニューレトロって検索するとビビッドなのとパステル調なのとが両方ヒットするのですが、今回はレイシスちゃんの髪が彩度の高いピンクなので、ビビッドなのを目指します。
なんとここでニューレトロアドバイスの時間です。
ニューレトロアドバイスとは、ぼくの思う「こうやったらニューレトロになるんじゃね……?」を発表する場です。
初回なので3つほど伝授します。
- ピンク・紫・水色をバランスよく使う*8
- 白いとこに白を使わない(後で光らせるため)
- 肌はめちゃんこピンクにする
1つ目について。
髪がピンク、服の大部分が紫なので難しかったです。結局、背景に水色を足すという方向で落ち着きました。
3つ目について。
この肌の色ですね、このドギツイ背景の上かつ彩度の高い髪色の近くなので普通に見えると思うんですが、だいぶ思い切ったピンクを使ってます。
普段ならほっぺの特に赤いとこに使うような色です。なのにこの色味だと自然……いやでも冷静になって見たら⑥の肌色ピンクすぎんか……?大丈夫……?
まあそれはさておき、背景が大変鮮やかなので、髪・服・肌ともにそれに負けない色を選択してみました。
また、ヘッドホンなど面積の小さい部分はアクセントになりやすいので、特に彩度を上げてます。
では影*9を置いてみましょうか。
影を描きこむことで情報量を増やしてます。この時点で結構いい感じに……
ってええ!?!?ここでニューレトロミッションですか!?!?!?
ニューレトロミッションとは、ぼくの思う「こうやったらニューレトロになるんじゃね……?」を発表する場です。
初めてのことなので3つあるみたいです。
- 影の色味を強くする
- 全体に大きなグラデーション
- 影の境界はぱっきりと
一つ目について。影色には結構彩度も明度も高い青を使ってます。
ぼくが普段描いてるイラストでは、薄い色の下地に彩度中・明度低の色で影を付けているため、普段と勝手が違って緊張しました。
二つ目と三つ目が競合しているような気がしますが、問題ありません。
グラデーションはあくまで下地を華やかにする目的、影は最低限の立体感を付ける・絵全体の陰影のバランスを決める目的で置いています。
ぱっきりとした境界の影を付けることで、コミカルな印象を与えることができます。
影以外の着彩もやっていきましょう……
ここでニューレトロTipsの時間です。
ニューレトロTipsとは、ぼくの思う「こうやったらニューレトロになるんじゃね……?」を発表する場です。
今回は初めてなので3つほどお伝えします。
- 鮮やかな色のハイライトを付ける
- ハイライトはジグザグに
- 影の境界に細い線を引く
一つ目について。ニューレトロには必須な要素だと思います。
今回は光が当たっているところに明るい黄色を、影になっていて反射光が当たっているところに明るい青を、ともに通常レイヤーで入れてみました。
あとは、白い部分に白を使わなかったおかげで、白をハイライトとして使えてますね。
二つ目について。髪のハイライトなどにジグザグな線を使う=髪の束を無視して色を置くことで、立体感を抑える+よりコミカルにすることができるのだと思います。
三つ目も、影とそうでない部分の境界を目立たせる、より平面的な印象を与えるというための良い方法です。
服と髪の下色に薄くドット柄が追加されています。これはのっぺりした印象を与えないよう情報量を付け足すのが目的です。
こういったところから、ニューレトロは「コミカルで平面的にする」「のっぺり・退屈な画面にしない」という相反する(っぽい)要素を両立させるのが大事なんだな~と感じましたね。あってるかどうかは知らん!
というわけで、キャラの部分は完成です!
キャラ部分の仕上げとして、ニューレトロとは関係なく
- 顔の線画で髪にかかってる部分を薄くする
- 目頭と目尻の線画を薄くする
- 線画の色を変えることでなじませる・色数を増やす
ということをやってます。
結構かわいく描けたんじゃないでしょうか……!
仕上げ編
ここからはイラスト全体の仕上げ、具体的には背景や装飾を付けていく作業をします*10。
突然ですが、ニューレトロあるあるを言わせてください。
ニューレトロあるあるとは、ぼくの思う「こうやったらニューレトロになるんじゃね……?」を発表する場です。
初めてのネタ披露なので、3連発でお送りします。
- 世界、切り取りがち
当初紫→青のVaporwave感がありましたが、世界を切り取って水色部分を追加しました。コラージュ感が高まってよりVaporwaveになったともっぱらの噂
マンガの手書きコマ割りみたいなのが入った絵って多いよね~という印象です。
- シャボン玉、飛びがち
こういう、ガチ写実的なやつじゃなくって、昔からあるコインランドリーの窓に描かれてそうなコミカルな感じのシャボン玉、浮きがちですよね~~~~(共感を得られるか不安)
- ぴゅいぴゅいぴゅいがち
あの、ニューレトロのイラストでよく見るこれ、一体何なんでしょうか……?
まあよくわかりませんけど、なんかこれ入れると途端にニューレトロになります。すごい魔力を持ってるぴゅい……*11
以上3点を適当(原義)に配置して……
ここにキャラクターを配置して”完成”です!
では……
ここからドラムロール
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓ (……これ何行くらいやるのがいいんやろ)
↓
↓
↓
↓
↓
↓
↓
完成!!!
な ぜ と ば し た し (ええんやで)
というわけで、ニューレトロチックでかわいいレイシスちゃんが描けました!
ちなみに高画質版はこちら(ぴくしぶです)。
ニューレトロな感じが出てるかどうかは皆さんの判断にお任せしますが、個人的にはなかなか良い絵が描けたのでは!?と思っております。
では、これまで挙げたニューレトロにするためのコツをまとめてみましょう。
線画
- 線画に入り抜きを付けない
- 線が薄く消えていく部分には点線を混ぜる(↑の応用)
- 太い線と細い線の差を明確に
色塗り
- ピンク・紫・水色をバランスよく使う(使えていますか…?)
- 白いとこに白を使わない(後で光らせるため)
- 肌はめちゃんこピンクにする
- 影の色味を強くする
- 全体に大きなグラデーション
- 影の境界はぱっきりと
- 鮮やかな色のハイライトを付ける
- ハイライトはジグザグに
- 影の境界に細い線を引く
仕上げ
- 世界、切り取りがち
- シャボン玉、飛びがち
- ぴゅいぴゅいぴゅいがち
今回はビビッドな感じのニューレトロを目指したので以上のようになりましたが、パステル調のを描くならこの限りでないと思います。
また、今回は構図についてあまり追及できなかったので、その点は今後の課題といったところでしょうか。
ともあれ、ここまで読んでくれてありがとうございました!
あとがき
描いたことない画風に挑戦したのはもちろん、メイキングを書くのも、それをブログにするのも初めてだったので、すっごく楽しかったです!
はじめての記事で読みにくいところも多かったと思いますが、最後まで読んで頂けて嬉しいですありがとうございます……!
これからも、絵を描いてそのメイキングをまとめるような記事や、絵を描くためのHow To記事(何様)なんかを書いていけたらと思います。よろしくね。
よろしければツイッターやPixivのフォローをよろしくお願いいたします。
おしまい。
あとこれはおまけで作った捏造ジャケットです。
これでほんとうにおしまい。