【前回までのあらすじ】
ついに都17th破壊計画を実行に移した魔王軍団。しかしオンライン部門は2勝3敗の負け越し。そんななか、魔王が突然18きっぷでの弾丸旅行を持ち掛け……
魔王「そういうわけで中編始まるぞ!!!!」
ホシノ「おっけーおやすみ!!」
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- 【前回までのあらすじ】
- 都17th旅行部門・Day1(3/13(月))
- 都17th旅行部門・Day2(3/14(火))
- 都17th旅行部門・Day3(3/15(水))
- 都17th旅行部門・Day4(3/16(木))
- 都17th旅行部門・Day5(3/17(金))
都17th旅行部門・Day1(3/13(月))
朝・K.D.U.中央駅
ユナイテッド・メルトダウン朝比奈「いやーーーーいい天気だね!!!!!!!最高の旅行日和!!!!!!」
グルメスパイザー小鳥遊「ホーシホシホシホシ!!!!!!!!!!!最高最高!!!!!!最高のボドドドゥドオー日和!!!!!!!!!!ホーシホシホシホシホシホシホシホシホシホシホシ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
蒼井「なんですかこの人たちは!?」
ものり「さあ?とりあえず魔王軍にはお金がありません。そういうわけでこの『魔王軍スーパーVIP18きっぷ』で旅行します」
魔王「この18きっぷは我が引率する限り魔王軍は何人でも18きっぷ1日分と等価で5回使える魔王軍特別仕様の18きっぷだ!!貴様もラグトレインの旅を楽しむがいい……」
蒼井「ええ~っ!?そんなにお金がないなら旅行はしない方が……」
魔王「行きたいだろう?(圧)」
ものり「行きたいでしょう?(重圧)」
蒼井「わかった!!わかりました!!行きます!!」
水無瀬「必ず殺……」
ものり「何か言いました?」
水無瀬「全然?」
ホシノ「和イスキー膳、今なら丸氷あるよ笑」
水無瀬「なあ、蒼井……今日のノリ、全体的にジジイ臭い上に寒くないか?」
蒼井「あおいもうよくわかりませーん……」
魔王「ちなみにこれが今日の旅程表だ!!」
- 10:08にKDUC駅2番線から快速米原行きに乗車する
- 11:19に米原駅で降車
- 11:30に米原駅から普通大垣行きに乗車する
- 12:05 大垣ダッシュ‼
- 12:11 大垣駅から新快速豊橋行きに乗車する
- 13:39に豊橋駅で降車してお昼ごはん
- 14:24で豊橋駅から普通浜松行きに乗車する
- 14:59に浜松駅で降車
- 15:10に浜松駅から熱海行きに乗車
- 16:21に静岡駅で降車
蒼井「うーん……鈍行だとやはり乗り継ぎが多いですね……というか50分でお昼ご飯なんて食べられるんですか?」
魔王「はあ!?貴様はものりが昼も寝ずに考えてきた旅程が間違いだと言うのか!?」
蒼井「あっやっぱりものりさんに組ませたんですね」
ものり「そろそろ10時なので2番のりばに移動しましょう。水無瀬さんとホシノさんは……あれ?」
~一方その頃~
ホシノ「うーん……この鐘は鳴らせないのかあ」
水無瀬「ダメなものはダメだぞ。駄々をこねるな」
ホシノ「えー!?この鐘鳴らしたら何か起こりそうじゃん!でもダメならしょうがないかな……」
水無瀬「それよりも。この駅をこっちから見て、思うことはないか?」
ホシノ「うーんと……そうだねえ」
ホシノ「なんだかね、おっきなお魚さんの、それこそくじらとかの中にいるみたいだなーって」
水無瀬「おい、クジラは魚ではないぞ」
ホシノ「それは分かってるって~!」
水無瀬「まあ感想は人それぞれだ。まあ、最低限見て欲しいのはこの京都駅という建物の『空間の使い方』の上手さだな。例えばホテルはこっち側にあるのにあっち側の2階にもホテルの入り口があるだろ?こいつらがあそこの改札口の真上にある渡り廊下で繋がってるんだ」
ホシノ「お~……確かあっちにも改札があるんでしょ?田舎者のおじさんには全然想像つかないけど便利だねえ……*2」
水無瀬「ユニバーサルデザインの一環だそうだが……まあJRの肝要りの施設で高級志向、利便性抜群だからよそ者がこの街を観光するなら最高の拠点になるだろうな」
ホシノ「だよねえ……おじさんもいつかここに対策委員会のみんなを連れて来てさ、ここにみんなで泊まりたいな……」
水無瀬「それをやりたいならもっとキビキビ働くことだな」
ホシノ「うへ~……もっと頑張らなきゃダメ?」
ものり『お二方どこにいますか?早めに戻ってきてください!』
ホシノ「ものりさんが呼んでるしそろそろ戻ろっか」
水無瀬「ああ」
午前01
月曜 なんと南東(@_SE0)
やまそうに貸した710円を返してくれと頼みに行ったが、やまそうに「オレはやまりょう様だ‼️」言われ、全く取り合ってもらえない。#ものり一週間— 朝比奈ものり❄過酷な6k (@Monoli_Asahina) 2023年3月13日
なんと南東(@_SE0)「なあやまそう、先週借りた710円を返して欲しいんだが……」
やまそう?「オレはやまりょう様だ‼」
なんと南東(@_SE0)「いやあの、おふざけとかはどうでもよくて……」
やまそう?「だから、オレはやまりょう様だ‼」
なんと南東(@_SE0)「…………??????????」
午前02
昼・豊橋駅
ホシノ「いやぁ~おうどんおそばはおいしいねえ!!」
蒼井「そんなことよりさっきまで見えてたやつはなんですか!?」
ホシノ「ええ~?私と先生のお話そんなに退屈だった?」
蒼井「その後です!!なんですかあのやり取り!?」
魔王「あれは別次元での出来事だから気にしなくていいぞ」
蒼井「気にしますよ!!それより時間大丈夫なんですか!?」
ものり「あーそれなら普通に間に合ってないので1本遅らせますね」
蒼井「ええーーーーーっ!?!?」
ホシノ「ほらえりかちゃんも早くおうどんおそば食べなきゃ!早く食べないと味気なくなっちゃうよ!!」
魔王「そうだそうだ!さっさと食え!!」
蒼井「ううっ……どうして蒼井が怒られる羽目に……」
~昼食後~
蒼井「まあでも美味しかったですね……次の便はいつ出るんですか?」
ものり「えーっと……あっヤバい!次の便まであと3分ぐらいしかない!!」
魔王「なんだとお!?お前ら走るぞ!!あっこれは切符」
駅員「どんぞ~」
蒼井「ひぃ~っ!?!?!?!?」
水無瀬「おい、この階段の下か!?」
魔王「よっしゃ降りるぞ!!」
蒼井「あっ電車が……ってこれは岐阜行き!?」
水無瀬「ああっ反対側のホームだ!!お前ら走れ!!」
ホシノ「う、うえ~~~~~~~っ!?!?!?!?」
プシューッ……
車内放送「お待たせしました、この列車は普通浜松行きです。浜松までの各駅に止まります……」
蒼井「た、助かった……」
ものり「あと5秒遅かったらさらに一本(だいたい20分)遅らせるとこでした……ごめんなさい見通しが甘かったです」
ホシノ「ううっ……うええっ……さんがつなのに暑くて干からびる……動き過ぎて暑いよお……」
水無瀬「この程度でへばるなガキ。まあ焦った分の心労はあるが」
魔王「空いてる席を探すぞ……わしも疲れた」
午後01・浜松駅
蒼井「浜松に着きました!ここで乗り換えるんですよね?」
ものり「ええ。そのはずなんですが乗り換え先の電車が見えないですね……」
ホシノ「……おや?なんか案内放送が……」
構内放送「お客様にご連絡いたします。現在、静岡駅周辺で発生した人身事故の影響により静岡方面への列車は16時半まで運転を見合わせており……」
魔王「な、なんだとーっ!?!?!?!?」
アホ死ね pic.twitter.com/T3U7iQO95l— 朝比奈ものり❄過酷な6k (@Monoli_Asahina) 2023年3月13日
魔王「FUXK‼SHXT‼あれ得ない‼悲し涙‼謝れ‼謝れ‼どこのゴミの静岡県民⁉」
ホシノ「まずい!!このままだと魔王様が第68代横綱に!?」
ものり「そもそも今回の旅行は魔王様が静岡県を消滅させないように静岡県内に2泊するように組んだのに~!!」
水無瀬「とりあえず再開するまでは駅の外だ!近くのゲーセンで時間を潰すぞ!」
蒼井「とりあえず北口の方にあるらしいのでそちらに……」
ものり「あっ、スーモ!!」
魔王「スモスモスモスモスモスモスーモ♪スモスモスモスモ」
水無瀬「なんとか落ち着いたか……まさかこんな黒ンボに助けられるとは」
ホシノ「うーん、よく見たらスーモじゃないよねえ……わかった!このスーモみたいな子はすももちゃんと名付けよう!」
蒼井「あ、いいですねそれ。なんでいいと思ったかはよく分からないですけど」
1時間後
蒼井「ううっ……なんでちょっと京都から離れたぐらいでチュウニズムが銀色になるんですか……」
ホシノ「まあまあ……というかおじさんは風が強すぎて飛ばされないか心配だよお……」
ものり「とりあえず運転再開直後の便はインドの電車みたいな混み方になると思うのでスルーしましょう」
午後02
ホシノ「むにゃあ……むにゃにゃ……」
魔王「ぐがー……ごがごご……」
蒼井「寝ちゃった。ホシノさんだけじゃなく魔王様も」
水無瀬「寝てもうるさいのかこいつは……」
ものり「まあ今日は延べ6時間ほど電車に乗ってますし仕方ないことじゃないですか。それより、ほら」
蒼井「おお……」
水無瀬「……赤いな」
ものり「夕焼けはどこに行っても追いかけてくる。それってある意味素敵なことじゃないですか?」
水無瀬「何言ってるかは分からないが……まあ、いいことだな」
夜01
ホシノ「着いた~!!」
魔王「早速メシにするぞ。わしはもう腹が減って仕方がない」
蒼井「静岡駅のホーム、人が多いですね……やはり運転を再開したばかりで待たされてる人がまだ多いのでしょうか」
ものり「なんだかまた別件で人身事故が起きてるようですが……まあ私達は夕飯にしましょう」
ホシノ「うわ~!おさかなだあ~……おいしい……おいしい……」
蒼井「確か駿河湾は魚介類が豊富なんでしたっけ」
ものり「おっ、よく知ってますね」
蒼井「蒼井、予め静岡県のことを調べてきました!他には富士山、熱海温泉、そしてハリウッドザコシショウが名物らしいです!」
水無瀬「いや、数ある静岡の名物から何故それが出てくる?????」
ホシノ「まあいいじゃんいいじゃん、実際キレてる時の魔王様はザコシみたいだし」
魔王「コロス‼‼」
ホシノ「ほらね」
夜02
蒼井「……あっ!!見てください!!蒼井の金筐体ダウジングマシーンに反応がありました!!」
ホシノ「あのゲーセンだね?早速入ろっか」
水無瀬「見るからに小規模なゲーセンだが……本当にあるのか?」
ホシノ「ううっ……どうしていっつも音ゲーコーナーは上の階にあるんだよう……」
蒼井「……ありました!ってああっ!金だけ埋まってる!!」
水無瀬「まあ現代チュウニズムあるあるだな。諦めて銀筐体を……」
蒼井「嫌です!本番は金筐体でやることになるのでここで銀をやると変な癖がつきます!」
水無瀬「まあそう思うなら止めんが……時間はないぞ?」
ホシノ「オンゲキはいつもの如く空いてるねえ。おじさんはオンゲキしてるね~」
ホシノ「おっ!見てみて先生!ゼーレンが伸びたよ!!」
水無瀬「長いことお前はこれが苦手だったからな。少しはマシになったんじゃないか」
ホシノ「今日は固定鍵盤がいい感じだし他の曲も……って閉店30分前~!?!?」
蒼井「早すぎませんか!?京都のゲーセンは朝6時までやってるのに*6!!」
ホシノ「静岡のゲーセンは貧弱だねえ……こんな環境でLAMIAの理論値が出たのが信じられないや」
水無瀬「確かそれが20譜面目だったみたいなことを言っていたような気がするな」
ものり「まあでもこういうのってたまたまそこに上手い人がいたからってだけだと思いますよ。実際鳥取県にもウニ全AJいるので」
蒼井「しんじられません……」
深夜
蒼井「今日のお宿はどちらなのですか?」
魔王「静岡駅前の快活だよ」
蒼井「ええっ……そんなにお金がないのですか?」
魔王「ゴタゴタ言うな、こっちだって資金繰りが……っては……?」
水無瀬「おいおい、嘘だろ……」
ものり「今日は快活が閉まっています……」
蒼井「ええーっ!?ということは……」
魔王「ああ……これから静岡市内を駆けずり回って宿がなかったら野宿だ」
蒼井「えりかちゃーんショック!!!!」
ホシノ「えっだからそれ何!?おじさんを早くベッドで寝かせてくれ……」
水無瀬「それならスーツケース持って走るこった!」
ホシノ「うえ~ん!!」
15分後
ものり「ついにお宿を確保することに成功しました……」
ホシノ「うわあああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!ヤバい!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!ありがとうございます!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!では早速おやす」
水無瀬「寝る前にさっさと風呂入れボケ!!!!!!!!!!!!!!」
ホシノ「あひぃっ!!」
蒼井「あはは……」
魔王「おうおう、かわいそうにのう。であればわしと入るか?」
ホシノ「あ、それは遠慮させてください」
魔王「なん……だと……身長172cm爆乳美少女のこのワシが……???????」
水無瀬「外面以前に中身が終わってるから仕方ないだろ」
リザルト・旅行部門Day1
- なんとか静岡に着弾した
- ホシノおじさんはゼーレンの苦手をちょっとだけ克服した!
都17th旅行部門・Day2(3/14(火))
朝
魔王「うぉいお前ら起きろおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!!さぁわやかの整理券を取り行くぞおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
水無瀬「うるさい!!!!!!!!なんでわざわざ整理券取るためだけに私らも起きなきゃあかんのだ!!」
ものり「まあまあ。なにせ魔王様だけで取りに行くとウソついてると思われて5人分の整理券を確保できない可能性が高いので」
水無瀬「うっ……確かにそれは起きないとまずいな……」
蒼井「さわやかのハンバーグは美味しいと噂ですからね!ホシノさんも起きましょう!」ギュギュギュ
ホシノ「やめてやめて!!!!いくらさわやかに行きたいからって髪の毛引っ張らないで~!!」
午前01
ものり「無事に整理券が取れたので荷物整理しましょう♪次の目的地が私達を待っています」
蒼井「今日はどちらへ?」
魔王「フッ……聞いて驚くな……今日の目的地はなんと……」
4人「なんと!?*7」
魔王「熱・海・温・泉!!!!」
4人「【モンスト】うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
ホシノ「えりかちゃん聞いた!?あたみだよあたみ!きっといい湯で寝心地も抜群なんだろうなあ……」
蒼井「ホシノさんは相変わらず寝ることばかり考えてますね……」
ホシノ「えぇ~っ!?心外だなあ、おじさんはちゃんとえりかちゃんのことも考えてるって……」
水無瀬「おいホシノ、それ場合によっては変質者に取られるからな」
蒼井「ぽかーん」
昼
魔王「来たぞさわやか!!」
蒼井「何が来るんでしょう?楽しみですね……」
水無瀬「牛100%のげんこつハンバーグだ。それを目の前で切って、たれをかけてその中身を焼いてくれる。そしたらミディアムレアのハンバーグを食べるんだよ」
ホシノ「やけに詳しいね、先生。さては相当楽しみにしてるね?」
水無瀬「それは……!楽しみじゃないと言ったら……嘘にはなるが……」
魔王「はっはっは!照れておるのう?のう???????かわいい奴め~」
水無瀬「うるさい。それ以上言うなら『破壊』するぞ」
魔王「おー怖」
ものり「そろそろ店員さんが来ますよ」
店員「お待たせしました!それではお切りしますね~」
ジュウウウウウッ!!!!
ホシノ「ウワア~ッ美味しい!!K.D.U.じゃこんないいお肉食べられないよお~~!!!!!!!!!!!!!!!!!」
蒼井「蒼井、ものすごく元気が湧いてきました!今なら金筐体さえあればあのゲームごとき簡単に破壊できます!!」
魔王「なんだ、静岡県のこと見直したぞ」
水無瀬「これが……”価値”か……!」
ものり「小さいけれど確かな幸せ、見つけちゃいましたね」
午後01
ホシノ「電車の時間までゲーセンでオンゲキして圧倒的成長を得ちゃうよ~ん」
蒼井「金筐体はまた埋まってますね……これは静岡の行脚は諦めた方がよさそうです」
ホシノ「……って!?待って!ヤバい!!」
ホシノ「うおお……ついにゼーレンヴァンデルングのフルコンボが出ちゃったよ……」
蒼井「す、すごい……!おめでとうございます!!」
ホシノ「いや~それほどでも……やっぱえりかちゃんに褒められると照れ」
水無瀬「鼻の下を伸ばすのもその程度にしておけ。今後SSS+を取ることを見据えて赤を減らす努力をすることだな」
ホシノ「わかってるって~……先生もちょっとは褒めてよ!」
水無瀬「私はそうなんでもかんでも褒めるようなことはしない。最初に会った時に言ったと思うが?」
午後02
蒼井「清水は確かさくらももこさんの出身地なんですよね?」
ホシノ「そうだねえ。でもおじさん、こののぼりにはちょっと引っ掛かるところがあるんだ」
蒼井「……というと?」
ホシノ「このあたりは元々は『静岡市』じゃなくて、『清水市』だったんだよね。一応清水の名前はしっかり残ってる。だけどここで『清水市』じゃなくて『静岡市』の名前を使っちゃってるのがさ、おじさんよそ者だけどそれはどうなのかなって感じちゃって……」
蒼井「あー……そもそもなんでこうなってるんでしょう?」
水無瀬「情報元が信頼しきれない*9からなんとも言えんが清水市は財政難だったらしい。市民生活にもしわ寄せがあったらしくて、取り返しがつかなくなる前に静岡市とくっついておこうという目論見が働いたのだろうな」
蒼井「なるほど……大人の世界は難しいものですね」
ホシノ「まあ、世知辛いものだよね。『清水市』という一つの市に誇りを持ってた人からしたら悲しい顛末だったんじゃないかな」
水無瀬「まあそのぐらいにしておけ、そろそろ電車が来る」
午後03
魔王「着いたぞーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!!!!!あたみいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
ホシノ「うっひょおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
水無瀬「興奮し過ぎだろ……チェックインの予定時刻まであまり時間がない。行くぞ」
蒼井「16時ですよね?無事間に合うのでしょうか……」
水無瀬「さあな。しかし坂の多い町だ……これだけ坂が多いとそうだな、うちの自称老人が息切れの演技しそうなものだ……なあ?」
ホシノ「ぜーはー……いやこれは演技じゃ……ないって……というかえりかちゃんは平気なの?」
蒼井「あ、体力はあるみたいです!音ゲーにはあまり役に立ってないですけど……」
ホシノ「良かった~」
水無瀬「はい今回も演技、っと……」
魔王「ぜえっ……ぜえっ……下り坂で……スーツケースが転がる……」
水無瀬「貴様は演技ではなさそうだな」
蒼井「……?あれ見てください!横断歩道の角度がとんでもないことになってませんか??」
ホシノ「えっこれ20度近くない???????????????????」
ものり「温泉街あるある 平地ないがち」
水無瀬「相当無理してるんだな」
魔王「はーっ……はーっ……荷物重い……人多い……やばい人酔いしてきた……」
水無瀬「いやもっと無理してる奴おったわ」
午後04
ホシノ「着いた~!!ふっかふかのベッドだあ……」
魔王「ふえーっ……坂多すぎて疲れた……人も多すぎる……もう部屋から出たくない……」
蒼井「なんかおじいちゃんとおばあちゃんばかりでしたね。ここにいるのもおばあちゃんですか?」
魔王「っ貴様ーわしをバカに……うえっ……思うように動けん……」
ものり「魔王なのにまるでガガンボがごとき貧弱さ……」
水無瀬「熱海に行くと言ったのはお前だろ。楽しみだったんじゃないのか?」
魔王「いいか?わしの楽しみはな、あくまでバイキングで飲みまくるのと、あと温泉でリフレッシュすることなんだ、でも温泉は寝る前に取っておく、入ってすぐ寝るのが一番効果的なはずだから……ぜえーっ……」
蒼井「うーん……でもどっちもまだ時間ありますよね?でしたらお散歩しません?割と気分スッキリだと思いますよ」
ものり「いいですね。このホテルの中を見てみるのも悪くないように思います」
魔王「それならちょっと行ってみるか……」
水無瀬「であれば私も出た方がよさそうだな。ほら、ホシノも」
ホシノ「え~?おじさんも行かなきゃダ」
蒼井「行きましょうホシノさん!海が蒼井達を呼んでます!」グイー
ホシノ「やめて~!!おじさんを無理矢理ベッドから引き剥がさないで~!!」
ホシノ「ん?ここはゲームコーナー?って……」
蒼井「あれは……太鼓の達人14じゃないですか!!」
ホシノ「おお~……こういう旅館には昔のたいこたつがあるって聞いてたけどホントだねえ……えりかちゃん、やってみる?」
蒼井「はい!やってみます!!」
蒼井「ヒビ入ってる割にはかなりメンテいいですね!フルコン出たので撮影を……ってああ!手ブレが!?」
ホシノ「なーんかリザルト表示時間も短いし当時はリザルトを撮ってSNSに投稿するという文化自体がなかったんだろうね。うーん、時代」
魔王「ファサー……(時の流れの早さに思わず灰になる)」
水無瀬「ファサー……(時の流れの早さに思わず灰になる)2」
外
蒼井「どうして!?どうして蒼井の金筐体ダウジングマシンが全く反応しないんですか!?」
ホシノ「パチンコはいっぱいあるのにね~……やっぱりここは老人の街なのかも」
ものり「今パッと調べたら熱海どころか旧伊豆国全域にチュウニズム自体がないですね」
蒼井「ううっ……そんな殺生な……」
ホシノ「まあ元々やりたかったことはお散歩じゃん?確か明日は東京だからそこでやればいいって。それよりほら、あそこ、海が見えるよ」
蒼井「わあ……きれい……」
魔王「とても雰囲気が良いではないか……これだけでここに来た価値があったとも言えるな」
ホシノ「海風を浴びるおじさん……絵になるよね?……え?ならない?」
水無瀬「どう見ても年相応のガキが海を眺めてるようにしか見えんわ」
夜01
ホシノ「うお~バイキングだあ~!!おさかなのお寿司美味しそう……」
蒼井「創作鯛寿司フェアということなので期待できますね。では一口……美味しい!」
魔王「大変お世話になりまさした‼やるな笑笑」
水無瀬「お寿司って特に言及がなければ魚の寿司だろ……まあうまいしなんでもいい」
ものり「やっぱりバイキングは最高で……って!?魔王様もうお酒のおかわりしに行ってる!!」
魔王「お?ここはカクテル作り放題だぞ?お前も取りに来い」
水無瀬「最初からそれが目的なんだろ……まあ私も飲もう」
10分後……
魔王「うえあーーーーーっ!!!!!!ぬよ!ぬよほ!!いるうへにゅふ」
水無瀬「殺す。殺す。殺す。殺す。片目を殺す。両目を殺す。これを全て殺す」
3人(お、終わったあ……)
蒼井「……っと、そうだ!太鼓の達人で軽く朝それっぽいやつやりませんか?今日折角やったことですし……」
魔王「お?ドンゲで朝それやんの?いーねーさんかしゅるー!!」
水無瀬「ぞいぞいぞいぞいぞいぞいぞいぞいぞいぞい」
蒼井「ええっ!?物凄い勢いで喰い付かれました!!」
ホシノ「二人ともタイタツ老人だからねえ。おじさんもやるよ~ん」
ものり「せっかくなので私もやりましょうか」
問題:太鼓の達人に収録されているt+pazoliteの曲といえば?
蒼井「最近よくとぱぞさんの曲を聴いてるのでこれにしました!」
ホシノ「いいねえ~ 確かとぱぞらちゃんの曲が最初にたいたつに入ったのはざっと9年前の……」
ものり魔王水無瀬「ギョエーーーーーーッ!!!!!!!!!!!(全員血を吐いて倒れる)」
蒼井「解答出ましたか?」
ホシノ「ふっふっふ、よゆうだぜ」
蒼井「せーの!!」
蒼井「憎悪と醜悪の花束!」
ホシノ「憎悪と醜悪の花束!」
ものり「星屑ストラック!」
水無瀬「Surf Zapping」
魔王「らんぶるかんふーうしょーだーん!!」
蒼井「なんなんですかこの揃わなさは!?!?!?!?!?あのですね、割とこのバイキングの時間って短くて……」
ホシノ「いや~……えりかちゃんとおそろい嬉しいなあ~……もうこれでいいでしょ」
蒼井「いやだからですね、蒼井と合わせるだけじゃなくてですね、ものりさん達の意見を聞かないと……」
ものり「いやあこれ今の大学に合格したときに感傷に浸りながら聴いた思い出の曲ですからね、流石にこれを譲る気はないので……」
水無瀬「今時の音ゲーマーはt+pazoliteに激しさとボスボスしさを求めすぎなんだ。ホシノの解答もそういう欲が出ててよくない。こういうリラクゼーションに振った曲を書かせても凄いのがt+pazoliteなんだということをお前はもっと勉強すべきで」
ホシノ「うええ……やっぱ酔っぱらった時の先生めんどくさいよう……」
蒼井「2人とも我が強すぎませんか……?あとSurf Zappingって元はシンクロニカの曲……」
魔王「あーおめーらなあんもわかてねー!!このきょくはなー、とぱーぞがさいしょにどんげげにかきおろしたうまーーーーい!!!!!!!!!!!」
蒼井「ろれつが回ってないそばから飲まないでもらえませんか!?あとそれを言うならRumble Kung-fu Showdawn!!じゃなくてShiny Kung-fu Revivalだと思うんですけど」
魔王「なん……だと……」
ホシノ「うへ~ど~せこの問題の答えまとまらないし次行こうよ~」
蒼井「そうですね、むしろ全員一致させる方に持っていった方がいいかもしれません」
問題:「2000シリーズではない曲」といえば?
蒼井「2000シリーズって結構派生形ありますよね~ってやつです」
ホシノ「まあお題の出し方が誘導しまくってるしこれは流石に……」
蒼井「ではいきましょう!」
蒼井「≠MM!!」
ホシノ「≠MM!!」
ものり「正露丸2000!!」
魔王「MAX2000!!」
水無瀬「アキバ20XX」
蒼井「えーーーーーーーーーーーーーっ!?!?!?!?!?!?」
ホシノ「いや~またえりかちゃんと一緒だあ~!!」
蒼井「ホシノさんは乗ってくれましたけどあとのお三方は……」
水無瀬「は?2000シリーズではないがこれも≠MMと同じで作曲はLindaAI-CUEだぞ。お前も電音部を嗜め」
蒼井「まあその答えは『まだ』分かるんですけどね……あとのお二方が……」
ものり「太鼓さん次郎、青春だぜ!!」
魔王「えい~~~~~~~~ひゃひゃひゃひゃひゃあひゃひゃひゃひゃひゃひゃあああああああ!!!!!!!!!」
蒼井「あのですね、2つともちょっと倫理的に終わってるんですよ」
魔王「なんらあー?まっふすにせんあこうしきー!!」
蒼井「まあそうなのが一番ヤバいんですけども」
(↓正露丸2000の元ネタ)
蒼井「えーと……じゃあこれで最後にします!」
問題:太鼓の達人で一番衝撃的だった譜面は?
蒼井「正直に!皆さん正直に答えてください!」
ホシノ「素直な感想でいいんだね?じゃあいくよ~ん、せーの」
蒼井「ドンカマ2000!」
ホシノ「幽玄ノ乱!」
ものり「あなたとトゥラッタッタ♪(裏)」
魔王「ちびどらごんのまおーのしょーたいむからくちー!!」
水無瀬「万戈イム-ーノ十」
蒼井「終わったあああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
夜02
ホシノ「やっとお部屋に戻って来れたあ~……酔っ払ってる魔王様持ってくるの大変だった……」
魔王「うえー、へー、ひゃー、いえー」
蒼井「まあリバースされたりするよりは全然マシじゃないですか?だいぶ重かったですけど……」
魔王「うるひえわしはー……むにゃ……」
ホシノ「寝ちゃった……」
ものり「まあ私達が入浴するときに起こしておくので。先に入ってていいですよ。確か11階に……」プルルルルル
ものり「こんな時間に誰からだろ……はい、もしもし……えっとそれは……ああはい!その節はご迷惑をおかけしました……はは……」
ホシノ「誰からなの?」
ものり「えーとその……蒼井さん……本当に申し訳ないのですけど……かくかくしかじかで……今ここでドンファイをやって頂けますか……?」
蒼井「ええーーーーーーっ!?」
ホシノ「……ものりさん、流石にプロセカ部門で暴れ過ぎじゃない?」
蒼井「あのですね、蒼井にもやりたくないことはあるんですよ、特に今は金筐体を血眼になって探してるところなのでこんなとこでチュウニズム銅筐体なんてやってられるわけが」
ものり「魔王軍団そのものの方に禊を求めてる人もいますので……何より高いスコアを出しておくべきな以上今の魔王軍団で一番プロセカが上手い蒼井さんに頼むべきかなと」
ホシノ「そうだねえ……それならえりかちゃん、残念だけどやってもらえる?おじさんからは今回の運営の人にもやるように伝えておくから*10」
蒼井「えりかちゃーんショック!!」
チュウニズム銅筐体最高〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜‼️ pic.twitter.com/lSCygieESv— 朝比奈ものり❄魔王 (@Monoli_Asahina) 2023年3月14日
蒼井「いやー、やっぱりですね?レベル36なんて人間がやるもんじゃないですよ、これサドンデスなのおかしいですって」
ものり「本当に申し訳ありませんでした……」
ホシノ「まあ予定外に汗もかいちゃったことだしえりかちゃん、おじさんと一緒にお風呂いこ?」
しゅわしゅわ♪しゃわしゃわ♪なかよく♪しゃわしゃわ♪
蒼井「うわっ!寒い!この時期の露天風呂を舐めてました……」
ホシノ「熱海とはいえ容赦しないねえ……とりあえずシャワー浴びて体洗ったら入ろっか」
シャアアアアアア……
ホシノ「やっぱりその……えりかちゃん……こうして見るとナイスバディだなって……」
蒼井「ええ~っ!?どこ見てるんですか……ホシノさんだって可愛いのに」
ホシノ「え~っ……こんなおじさんの貧相な体のどこがいいんだか……こんなのがいいなんて言ってる変な輩、死刑だよう……*11」
蒼井(照れててかわいい……)
ホシノ「それより旅はどう?楽しい?」
蒼井「楽しいですよ。色んな景色が見れて、色んな場所の美味しいご飯が食べれて……」
ホシノ「まあ、えりかちゃんにはここに来るまでの記憶がないし、全部新鮮なのかもね」
蒼井「はい。旅は残り三日ですけど、しっかり楽しんでリフレッシュして、オフラインの本番に備えようと思います」
ホシノ「眩しいねえ……おじさんも頑張らなきゃなあ……」
ホシノ「いい湯だなあ……」
深夜
蒼井「明日はどのようなご予定で?」
魔王「明日はものりが東京の友人と会うらしいからものりだけ別行動だ。わしらの予定は何も決めとらん」
水無瀬「とはいえ東京は息を吸うだけで金を取るがごとき街だ。あまり派手に遊びたくはないが……」
蒼井「でしたら蒼井の金筐体探しに付き合ってくれませんか?東京なら流石にあるはずなので」
魔王「いいな。ものりがおらんので探しにくそうだがそのダウジングマシンがあればうまくいきそうだ」
ホシノ「いいねえ。終わってる音ゲーマーの旅って感じで」
リザルト・旅行部門Day2
- さわやかで最高のハンバーグを食べた!
- 熱海温泉でリフレッシュした!
- 蒼井はドンゲー老害3人組に足を引っ張られた!
都17th旅行部門・Day3(3/15(水))
昼・品川駅
ものり「それじゃ、私はこのへんで。夜になったら吉祥寺で合流しましょう」
魔王「おう!」
ホシノ「結局ものりさんって何しに東京に来たの?」
水無瀬「プロセカのオタクと会うそうだ。まあ我々は適当に時間を潰そう」
蒼井「早速金筐体探し!」
ぎゅるるるる……
蒼井「……のまえにごはん」
ホシノ「おなかが鳴ってるえりかちゃんもかわいいねえ」
午後01
蒼井「それでは金筐体探しに向かいましょう!あっちに強い反応があります!」
水無瀬「あっちは……有明のあたりか?」
ホシノ「だね。行ってみよう」
蒼井「このあたり……なんだか来たことがあるようなないような……」
ホシノ「えっ……それってもしかしてここに来る前の記憶を思い出した……?」
蒼井「ええっと……ああっ!そうです!確か、このあたりでモグラ叩きをしたような……えっいやまさかそんなばかな……」
魔王「モグラたたきってことはやっぱりこのへんにゲーセンがあるんじゃないか?金筐体もそこにあるのやもしれん」
水無瀬「まあそう考えるのが一番自然だな」
蒼井「うーん……でもそんな感じでもないような気がするんですよね……」
ピコンピコンピコンピコン!!
蒼井「あっ!ここから強い反応が!」
ホシノ「ここは……『GAME TECHNOPOLIS 2085 ARIAKE』……?」
魔王「聞いたことのないゲーセンのブランドだな……まあ、入ってやろうじゃないか」
蒼井「おじゃましまー……ってええっ!?」
ホシノ「こ……これは……」
蒼井「ゲームセンターが……焼野原に……?」
ホシノ「って待って!?帰り道がなくなってる!?」
水無瀬「なんだと……だとしたらこれは魔力的に繋がった異空間……だとしたら魔王が解決策を知ってるはず……!」
魔王「何だこれ……一体誰の仕業だ!こんな魔力の使い手がいるなんて……どうすればいい!!ものり戻ってこい!!」
蒼井「お、終わったああああああ!!!!」
???「けて……けて……!!ゴホッゴホッ」
ホシノ「待って!!あそこに亀甲縛りで放置された人がいる!!」
蒼井「ええっと……って!?もしかしてこの人って……!!」
ホシノ「ほんとだ!!これいのっちゃんじゃん!!とりあえずお口まわりのさるぐつわは外してあげよう」
いのっち「えっ体は!?この体を縛り付けてるガッチガチの縄は!?」
ホシノ「う~ん……面白いからそのままで!」
いのっち「え、割とマジでなんで??????????????????」
水無瀬「いのっちがここで拘束されてるということはまだ近くにいのっちを縛った何者かがいるかもしれないな。くそう、見つけたらいのっちごとこの魔剣シャムシールの錆にしてくれる……!!」
いのっち「だからなんで僕は惨めな目に遭う前提なの!?」
魔王「であれば我が波動で陽動する!!いでよ波動米!!」
水無瀬「馬鹿な……波動だと!?」
ホシノ「きたー!!魔王様の必殺技だ!!任意のお米をその御宅波動でダメにする!!これでいのっちゃんを縛った張本人が釣られてやってくる!!」
蒼井「いちいちアプローチが遠回りすぎません?」
???「……騒がしいですね」
ホシノ「おっ!それっぽいの出てきた!!」
魔王「どうだ!もうちょい我を褒めろ!」
蒼井「わーすごーい(棒)」
???「取り敢えずこのゲーセンを破壊したことはこのポケット六法で秘密裏に処分するつもりだったんですけど……見つかっちゃいましたね。どうしたものやら」
水無瀬「まず名乗れよ眼鏡」
???「眼鏡はそこで拘束されてる人のことでは?」
魔王「違う!お前に言っている!!」
???「なんでまた別の人がでしゃばるんですか?まあいいでしょう。私の名前はsprite。あなた方のことは知っている。とりあえず今日はあの厄介オタクがいなくてやりやすそうとだけ」
蒼井「え?厄介オタクって」
水無瀬「まあ十中十でものりのことだな」
魔王「ああ!実際今日はものりがいないおかげでものすごくやりにくい!」
3人「「「誇らしげに言うな!!」」」
sprite「こんな状況で随分余裕がありますね。帰り道を探してるのではなく?」
蒼井「ああっそうでした!蒼井に早く金筐体でチュウニズムをやらせてください!!」
ホシノ「まあわかるけど最初に出てくる要求がそれ?」
sprite「チュウニズムを?まあそれでここに来たわけか……じゃあ最初から説明します。ここは今そこに縛られてるいのっちが運営するゲームセンターでした。ですが。この私が破壊しました」
魔王「……ほえ?」
sprite「いや言ってることが理解できないって顔だな」
水無瀬「ああそうだ!聞いて驚くな!!うちの魔王は脳内のランダムアクセスメモリが1ビットしかないからこの程度の説明でエラーになるんだ!!」
sprite「いやそんなことで誇られても困るし噛みつかれても困る!!」
蒼井「えっ逆にどうやってそれでこの一連の意味不明な流れについていけてたんですか!?」
ホシノ「魔王様は何も考えてないからねえ。頭を使うことは全部ものりさんに丸投げなのさ」
いのっち「なんでもいいから僕を助けて!!」
魔王「それは相手との交渉次第だ」
水無瀬「だな」
いのっち「助けて~~~!!!!」
sprite「……話の続きをさせてくれません?」
魔王「許す」
sprite「僕の一挙手一投足に干渉できるほどあなたは偉いんですか?まあいいですが。まあとりあえずこのゲームセンターは破壊して、このポケット六法で内密にこのことを処理しようとしたらあなた方が出て来て……ということですね」
蒼井「待ってください!そもそもなんであなたはこのゲームセンターを破壊したんですか!?」
いのっち「そうだそうだ!賠償してくれ!!」
sprite「理由ですか?そんなの簡単ですよ。チュウニズムをやろうとしたらcontrapasso -inferno-の最初のフリックで無反応が起きた。それだけです」
蒼井「あー……これは流石にいのっち店長が悪いですね」
水無瀬「だな。店長自ら音ゲーをやってるにも関わらずメンテに力を入れないなど言語道断、奴隷が如き扱いを受けようが文句は言えなかろう」
ホシノ「じゃそういうことだし私達は帰ろっか。帰り道教えてくれない?」
いのっち「ひどい!!過失に対して罰の内容がひどすぎる!!」
sprite「まあ理解してくれたようで何よりですがここに迷い込んだからにはただでは帰しませんよ」
ホシノ「まずい!やっぱこの人話通じないタイプの御乱心メイツだ!!」
蒼井「何しろっていうんですか!?戦争ですか!?」
sprite「まあそれに近いですね。あなたがたから一人、代表を決めてください。そしたらチュウニズムはチュウニズムでもこの銅筐体で勝負をしましょう」
魔王「またしてもそれか……蒼井、貴様を代表に命ずる」
蒼井「ええっ!?蒼井、昨日に続いて今日もチュウニズムの銅筐体をやらされるんですか!?これでも旅行中なのに!!」
水無瀬「奴はかなりの強者と見える。その相手をここに来て間もない人間に背負わせるのも酷だとは私も感じる……しかしお前だけが頼りだ」
蒼井「そうですか……わかりました。みんなを守るために!蒼井、行きます!!」
sprite「蒼井行きます⁉*13」
蒼井「ええっ!?お相手さん突如興奮しちゃったんですけど!?」
ホシノ「これは……!えりかちゃん気をつけて!詳細は伏せるけどとにかくさっきみたいな単語同士で最後と最初の音が同じになるような単語の組み合わせは避けてほしい!!」
蒼井「ええっ!?よくわかんないですけどとりあえずそうします!」
水無瀬「本当に頼むぞ……この危険な状況下でアレを連発させたらいよいよ頭がおかしくなる」
魔王「逆に相手に反応させまくって相手の精神を削るというやり方はないか?」
水無瀬「こっちまで発狂不可避だからそれもやめてくれ」
sprite「まあ貴女は初心者と見えます。ハンデをあげましょう。集計ルールはランクマと同じで、選曲上限32、私の自選1曲と貴女の自選2曲でいきましょうか」
蒼井「それならまだチャンスがあるかもしれません……とはいったものの2つ探すのもたいへんですね……さてどうしましょうか……」
(蒼井脳内検索中……)
蒼井「まあ、これとこれでいきましょうか」
sprite「決まりましたか?では始めますね」
※ここからしばらくは予定を変更して4月中旬に行われた音ゲー七帝戦プロセカ部門追加試合⑥の様子をお届けします※
午後02・七帝戦プロセカ部門
sprite「では自選を発表しますね。はいこれ」
蒼井「まずいですね……全然やった覚えがありません」
ホシノ「頑張れえりかちゃん!えりかちゃんだったら絶対大丈夫だから!」
蒼井「がっ、頑張ります!やああっ!!」
蒼井「ぜーっ……ぜーっ……」
ホシノ「えりかちゃん大丈夫!?」
蒼井「大丈夫です……まだ立てます!」
魔王「まぁだ4点だあー!!逆転できるぞぉー!!」
sprite「やりますね……というか久々のプロセカとさっき使った『破壊』能力の反動で体が……!」
魔王「お?いい訳かあ?見苦しいぞお?せいぜいそのまま蒼井の反転攻勢にやられてみじめな声で命乞いをすることだな!!ふぁーっふぁっふぁー!!」
ホシノ「流石魔王様!自分は特に何も出来ないのに煽りだけは一丁前!」
魔王「ええい余計なことを言うでないわ!」
蒼井「あの!そろそろあたしの曲投げていいですか!」
sprite「ええ……早くやりましょう。こう見えて私は早く次の曲がやりたくてうずうずしてるんですよ」
ホシノ「なるほどねえ……じゃあさっさとやっちゃおうよ」
蒼井「そうですね!蒼井の選曲はこちらです!」
水無瀬「オイオイオイオイオイオイ」
魔王「帰れねえわ俺ら」
ホシノ「へえ……星屑ユートピアかあ。大したもんだね。あれで結構効くかもよ?」
sprite「あっやばい、星屑ユートピアAP付いてなくて顔面OVER THE UTOPIA*14になった」
ホシノ「ほらね?」
蒼井「では千本桜からいきますね!ここからは蒼井の自選曲なので蒼井、AP祭りを開催しようと思います!!*15」
ホシノ「いっけえー祭りだあー!!」
蒼井「よし!まずは一個!」
ホシノ「すごいねえ。MASTERの32でも一発APなんて」
蒼井「でもまだ2点……次相手に1グレ以上で耐えられたら終わりかもしれない……それでも!!」
蒼井「蒼井は……無敵!絶対、負けない……!!やああああっ!!」
ホシノ「……ああっ!!」
蒼井「届か……なかった……?」
ホシノ「……まずい!えりかちゃん鼻血出てる!はいこれティッシュ!ちんってしてちんって!」
蒼井「ちーん!!」
sprite「なんとか耐えきった……今回は1点差で私の勝ちで……」
水無瀬「おい待て!星取り制なら蒼井の勝ちだろう」
sprite「そうか……最初にどっちか言ってなかったな……*16わかりました、じゃあこれは引き分けということで……」
水無瀬「ここまでやっておいてか……?私達は早く元の場所に帰らなきゃいけないんだが」
sprite「ええ、帰しますとも。でもその前に……いのっち、禊だ」
いのっち「ええっ!?なんで僕が!?」
蒼井「あのー……禊とは?」
ホシノ「いのっちゃんは悪いことしたからねえ……今からヤミナベワツアポその他もろもろをやらされる運命なのさ」
蒼井「なるほど……?」
sprite「さっき戦ったあなたもどうですか?今から普通に数曲遊びましょう」
ホシノ「うーん……そうだね。えりかちゃん、行っといで!!」
蒼井「……あ、はいっ!!」
ホシノ(……そっか。なんだかんだ言ってみんなでプロセカをやって遊びたかった。そんな想いで出来たセカイに、おじさん達は巻き込まれたのかもしれないね)
夜・吉祥寺駅前
蒼井「うう……腕が重い……今日はもうチュウニズムできません……」
ホシノ「でも楽しかったんじゃない?ほら、えりかちゃんが好きな曲も投げれたし」
蒼井「そうですね。そろそろものりさんが現れるはずですが……」
魔王「あいつなら今頃一人寂しく松屋でぼっち飯やってんじゃないか?って言ってたら出て来たぞ」
ものり「あ、もういらしてたんですね。ただいまです」
魔王「おう!プロセカのオタクどもとの付き合いは楽しかったか?」
ものり「もちろん。レッサーパンダの威嚇で満点大笑いですよ」
魔王「何言ってるか分からないが……とりあえず快活泊まるぞ。とりあえずこのへんに……お、あった」
ものり「んじゃあとっとと手続き済ましやがれください」
魔王「わーったわーった……っては?おい」
ものり「……どうかされました?」
魔王「なんか東京都の条例で顔写真付きの身分証明書(学生証を除く)を求められて試しに魔王軍メンバーズカードかざしたら弾かれたが……」
蒼井「ええっ!?マイナンバーとか運転免許証とかは……」
魔王「そんな高尚なものあると思うな!!」
ものり「これはホテルが見つからなければ野宿ですねえ」
蒼井「ええ~~~~~~~~~~っ!?!?!?!?!?!?」
ホシノ「でどうするのさ!?おじさんは早く寝たいのに~!!!!」
ものり「このへんのホテルは全部予算オーバーですので立川のホテルの空きを探します。これでダメなら野宿です」
蒼井「そ……そんな……」
水無瀬「この顛末にはあきれたが……まあ探さないことには仕方がない。乗るぞ、電車」
深夜・立川駅前
受付「それでは領収しましたので3階の部屋にお上がりくださいませ♪」
ホシノ「た……助かった……満員電車で人酔いしちゃってもうむり……」
水無瀬「風呂は入れよ、ピンク頭」
ホシノ「やめてよその呼び方!おじさんの脳内がピンクみたいじゃん!!」
蒼井「まあでもホシノさんが蒼井を見てるときの目線がピンクなのは当たってると思います」
ホシノ「うっ……そんなこと言われたら何も言い返せない……」
水無瀬「にしても二度も野宿しかけるとはな……次からは気を付けないとな、なあ、魔王?」
魔王「ああ……ものり、なんとかしてくれ……」
リザルト・旅行部門Day3
- 蒼井はspriteとプロセカでバトルした!
- ものりはレッサーパンダの威嚇を習得した!
- また野宿の危機になりかけた!
都17th旅行部門・Day4(3/16(木))
午前・電車の中
蒼井「今日の行先を聞く前に電車に乗っちゃったのですが……今日は東京を離れてどこへ?」
魔王「長野県は松本。そばを食べるぞ!」
ものり「それと蒼井さんに朗報です。松本は金筐体ありますよ。それも4台」
蒼井「えっ本当ですか!?蒼井、今から楽しみです!!」
水無瀬「子供のようにはしゃぎおって……着くまでにあと4時間かかるぞ。流石に寝ておけ」
ホシノ「むにゃあ……」
昼・南松本駅前
蒼井「う~着きました!まつもとっ!!ゲーセンは!?ゲーセンはどこですか!?」
ホシノ「いいね!はしゃいでるえりかちゃんが可愛すぎてもう万病に効く!!」
ものり「ええと、ゲーセンはここから山のほうに15分歩いて……」
ホシノ「ものりさん、ここは長野県だよ?四方八方山じゃん」
ものり「……そうでしたね。西です。近場に天丼のお店があるのでお昼はそこで」
魔王「にしても長野県はすごいな……なんといっても女子の顔面偏差値が高い」
蒼井「折角長野県に来て感動するところがそこなんですか?」
ホシノ「見損なったよ魔王様!ここに美少女が二人もいるのに?」
水無瀬「安心しろ。お前は違う」
午後02・アピナ松本
ものり「こちらです」
蒼井「ここがそうなんですか?あんまり中は明るくなさそうですけど駐車場は埋まってますね……」
魔王「まあ入るぞ。ゲーセンも美人いっぱいであってくれ!!」
水無瀬「どうせチー牛の巣だから期待するな」
水無瀬「……ん?これは……」
ホシノ「先生すごい!あれ見てあれ!!」
水無瀬「……ああ。間違いない。オンゲキがまだバンドリ2と呼ばれていたころのポスターだ*17」
蒼井「それって……そんなに凄いんですか?」
ホシノ「すごいどころじゃない!正直こんなのを今になって飾ってるだけでもう既に超大当たり優良ゲーセンだよ!!」
水無瀬「まったくだ。K.D.U.にも1個欲しいくらいだ」
蒼井「えーと……ありました!金筐体が4台!」
ものり「宿に泊まる時間までここでゆっくりしましょうか」
夜・松本の街
ホシノ「おそばが食べられてしかも馬刺し……いいねえ……おじさんの胃に優しいとってもいい旅だ……」
水無瀬「すっかりジジイを気取りやがって……」
蒼井「でも満足ですよ。それにここは落ち着いた雰囲気で、なんだかとっても安らぐような……」
魔王「であればこのあと夜風を浴びるのはどうだ?」
蒼井「かぜがきもちいい……」
ホシノ「ほんと、お疲れのおじさんたちに刺さる風だあ……」
ものり「明日でK.D.U.に帰りますからね。今の内にこの風浴びといてくださいね」
蒼井「はあーい……でも普通列車だけでK.D.U.まで帰るんですよね?相当時間かかりませんか?」
ものり「そうですね。明日は朝8時半から夜8時まで基本電車です」
蒼井「え?」
魔王「そう。明日はこの都17thにおける最大の行事……」
魔王「都17th・飯田線全線走破部門があるからな!!!!」
蒼井「ええ~~~~~~~~~~~~~~っ!?!?!?!?!?!?!?」
リザルト・旅行部門Day4
- 蒼井はようやく金筐体にありつけた!
都17th旅行部門・Day5(3/17(金))
朝・岡谷駅
ホシノ「むにゃあ……ねむい……うーっ……」
蒼井「飯田線って確か4つの私鉄をくっつけて作った鉄道なんですよね?それで線形がいびつでものすごく距離がかさむという……」
ものり「そうですね。伊那電気鉄道、三信鉄道、鳳来寺鉄道、豊川鉄道の4社を旧国鉄が国有化してまとめた長大路線です。線形は元の地域密着型鉄道であれば自然な線形ですが、長距離輸送を考え始めるとこれはおかしいと一目でわかる線形ですね」
蒼井「えーと……このあと9時45分に発車して到着が16時台なんですよね?おしりが痛くならないか心配です……」
ホシノ「そういうときはね、おしりを浮かせて寝るといいんだよ。これで疲れがね、取れる!」
蒼井「それは逆に腰とかが痛くなりませんか?」
魔王「見ろ!これが今日貴様らが乗る車両だあ!!」
ものり「トイレもあるので予讃線よりかは全然快適だと思います♪」
水無瀬「おい、アレは比べたらダメなやつだろ」
ホシノ「それじゃあおじさんは寝るね。おやすみー」
午前01
午後01
ものり「飯田駅を抜けましたね。そろそろ飯田線の「真髄」に突入しますよ」
蒼井「真髄……もしかして、ここからがあの?」
魔王「そうだ。ここからワシらは『秘境』に突入する。誰もいない駅の写真を撮り、異常旅行記として収めてマウントを取ろうではないか」
水無瀬「趣旨には賛同出来かねぬし本当にこの何がいいのか分からぬが……私達は本当に何のためにこんな壮大な帰り道を進んでいる?」
ものり「……簡単ですよ。面白いからです。ほら、あそこ」
蒼井「まだかな……まだかな……」
水無瀬「カメラを構えているな……」
ものり「たった一瞬、その地域の風物を見るための旅があったっていいじゃないですか。それで満足できることだってありますよ」
水無瀬「そうか……分からんものだな……」
ものり「……と、そろそろですね。天竜峡駅を抜けたということは」
蒼井「……おーっ!一気に雰囲気が変わりました!」
ホシノ「ん~……こんなとこにでんしゃが通るってさ……すごいことじゃん?昔の人たちは苦労してここを切り拓いてきたんだなって……」
水無瀬「ホシノが起きただと……?珍しいな」
ホシノ「ちょっと寝過ぎちゃってねえ。折角だし起きてみたらすっごく面白そうなことになってた!」
蒼井「……あっ!見てください!あそこ!こんなところに大きな建物が!」
ものり「ここは泰阜ダムですね。この一帯では人が多く、文明もあるエリアですよ」
蒼井「ほえ~っ……」
ホシノ「……えりかちゃん、随分と興味津々に見てるよね」
蒼井「そうですね……蒼井、昔はこんな感じの人が全然いない世界にいたような記憶もあって……」
ホシノ「なるほどね。えりかちゃん、元居た世界は相当世紀末な世界だったんじゃない?」
蒼井「そうですね……なんかそんな雰囲気すらいい思い出になっちゃうような落ち着きを感じちゃって……変ですよね?」
ホシノ「ううん、全然そんなことない。少し、おじさんの昔話をしていい?」
ホシノ「そこで砂を集めてるよね?おじさんの元いた場所はあんな砂がいっぱいの場所だよ」
蒼井「そこって……あっ!道理でホシノさんの私物、アビドスの紋章が……!」
ホシノ「そうだね。かつて本校があった岡山は砂に埋もれて今はもうない。なにせ、瀬戸内海を砂で埋め尽くすほどの砂嵐が起きたらさ、もうどうしようもないじゃん……」
蒼井「そんなことが……」
ホシノ「そんな窮地に立たされたアビドス高校は今は鳥取に移った。ああ見えて井戸を掘れば水が出るんだけどさ?水汲みってほんとに大変な仕事。昔はあんな大きな川がアビドスにも流れてたのにね」
蒼井「それで……ホシノさんはそこの卒業生、という感じなんですか?」
ホシノ「いんや?おじさんは今もあそこに籍を置いてる現役の生徒だよ。といっても、進級だか卒業だかの概念ももう曖昧になっちゃってさ、それが証拠におじさんは他の学校でいえば留年しちゃってるの」
蒼井「ええっ!?ホシノさんはそれでいいんですか……?」
ホシノ「それがあんまり問題にならなくてね。おじさん、卒業証書は貰えなかったけど試しにK.D.U.のシャーレの附属大学をエアプ受験してみたら結構いい線いっちゃってさ。それで先生が拾ってくれたの。だから今は大学生並みの待遇でやらせてもらってる」
水無瀬「そうだな。蒼井にはとても想像できないかもしれんがホシノは相当優れた生徒だ。結構いい線だとか言っているが、実際にはその代の首席を凌ぐスコアを収めていて、何故私以外がこいつに目をかけなかったのか不思議だったぐらいだな」
ホシノ「それを言われちゃうと恥ずかしいな……とにかく、おじさんはたまたま先生に見つかったおかげで今K.D.U.に住んでるってわけ」
蒼井「でもホシノさんはまだアビドスに籍があるんですよね?ではなぜK.D.U.に……」
ホシノ「そのへんはちょっとややこしいんだけどね。まずこう見えておじさんは相当汚い仕事をしてる」
蒼井(そういえば……ホシノさん、なんか取引先がいるって言ってたような……)
水無瀬「その話は私からだ。まだお前には詳しいことを話していなかったが、私の裏の仕事はK.D.U.の無能警察どもの尻拭いだ。例えばそこにおる魔王を名乗って好き放題している訳わからん奴ですら縄にかけられんと言ったら、あの街の警察の無能さが分かるだろ?」
蒼井「あー……」
魔王「おい、何か言ったか?」
蒼井「何でもないですよ?」
水無瀬「お前にもそのうち仕事を振るだろうな。まあそれだけ危険な仕事をしているわけだからそれなりに給料もある。そしてホシノはその金のほとんどをアビドスに送金している」
蒼井「ほとんどって……」
ホシノ「いや~それほどでもないよ?ごはんは先生が作ってくれるし、住み込みだから家賃もタダ。音ゲーするお金だけは残してるし……」
蒼井「それ以外は全部ってことなんですか!?いくらなんでも割に合わなさすぎでは……」
水無瀬「それだけこいつは本気なんだ。アビドスはいつかきっと普通の学校として返り咲けると信じてどんなにたくさんのお金が入っても音ゲー代以外は決して懐に収めようとしないんだ」
ホシノ「えりかちゃんはこのおじさんが無理してるって思うでしょ?でもね、おじさんはそんなこと全然思ってない。半年に一回、アビドスに帰った時にはちょっとずつ復興が進んでてさ、みんなも温かく迎えてくれる。こんな幸せなことってあるかな?って思うし、もっとアビドスのために頑張らないとって気持ちもあるから。ほんとはずっと寝てたいけど、お仕事だけは真面目にやってるんだよね」
蒼井「そうだったんですね……なんだか急にホシノさんがかっこよく見えてきたような」
ホシノ「いや~それほどでもないって!でもえりかちゃんに褒められるとおじさんもっと頑張れちゃうねえ」
水無瀬「その女の前ですぐ鼻の下伸ばすところだけ何とかしろよな」
ホシノ「ひどい!折角おじさんが褒められてるのに水を差さないで欲しい!!」
蒼井「まあまあ……それよりそろそろですね」
ものり「あ、本当ですね。もうすぐ停車です」
ホシノ「ええと……ここは?」
蒼井「本州一の秘境駅こと小和田です。なんでもここから半径2km以内は誰もいない*18とか……」
ホシノ「へえ……ここがそうなんだ」
蒼井「……あっ、今となっては元・本州一ですね……」
ホシノ「別に訂正はいらないと思うよ。もう既に旧・岡山県と旧・鳥取県の駅は岡山と鳥取湖山以外は廃止されてる。一応岡山駅にはKVRの保安員が住み込みで働いてるらしいし、本州一はやっぱりここ」
蒼井「今はそもそも駅すらもないんですね……」
ホシノ「そうだよ。逆におじさんは鳥取に移った後のアビドスしか知らないからね。なにせ戦う以外の用事で岡山に行ったことがないんだ」
水無瀬「旧・岡山市にはカイザーの連中がいるな。我々とは敵対関係だ」
ホシノ「そうだね……昔のおじさんはこうみえて本気でカイザーを潰そうとしたし、なんならK.D.U.の連邦生徒会にカチコミしようとしたこともある。でも、先生に止められた。急におじさんの前に出て来て、その先はお前がやることじゃない、って」
水無瀬「最初に出会った時のことだな……このホシノとかいう奴、今となっては本当に信じられんが私と出会った頃はまるで"嵐"*19みたいだったな……」
水無瀬「奴は当初、連邦生徒会から予算を引き出そうとしてな。周りの反対も制止して単身K.D.U.までやってきて、たった一人でサンクトゥムタワーを占拠しようとした。でもそんなことが出来る訳ないだろう?」
蒼井「あれって普段先生が出入りしている建物ですよね?」
水無瀬「そうだ。私はオンゲキシューターとしての本能でサンクトゥムタワーに向かう一筋の弾道を察知した。そして、それを止めるために距離を詰め、ホシノと会敵した」
ホシノ「そうそう。それで先生がどうしてもこの先には進ませないって言うからさ、くたくたになるまで戦っちゃった。もうそれでおじさんは帰ることにして、その次に出会ったのがその2年後」
水無瀬「そうだな。それがホシノとの出会いだった。その後は普通にあのタワーで働いていたが、その時もホシノのことが忘れられなかった。あんな身のこなしで戦える生徒を見たことがなくて、案外本当にこのタワーを制圧していたのかもなとすら感じた。やがて私はホシノの身元を調べていたわけだが、やっと特定した生徒は私の知っていたホシノとは全然違う奴だった」
ホシノ「今でも覚えてる。突然アビドスに土足でやって来て、名刺だけ渡して『私の生徒になれ!』って言ってくるんだもん。意味わかんなさ過ぎて思わず二度寝しちゃった」
水無瀬「私だってこんな大事な話の途中に寝る奴だとは思わなかった。アビドスの他の奴にはカネだけ置いて帰れって言われた。でも私だって研究費集めでそれどころじゃない。だから普段やってる仕事を一緒にやろうと提案した」
ホシノ「そうそう。結構お給料が良くてね、これならアビドスの借金も返せるかなって思ってさ。安請け合いしたおじさんが馬鹿だったよ。毎日のようによくわかんない変な仕事の依頼が来てさ。お金は稼げるけどひたすらしんどいよ」
水無瀬「の割には相当上手くやっていると思うが……まあ話が長くなったが、これが私とホシノが出会った頃の話だ」
ものり「おっと、もうすぐトンネルを抜けますよ」
蒼井「おお……久々に本格的な街を見ましたね」
ホシノ「アビドスも元はこんな自然豊かな集落が点々としてたらしいね。今じゃ考えられないけど……一応、砂漠化も収まってるし、瀬戸内海も水が戻り始めてるからさ。こんな景色がまたアビドスで見れるようになればなって思うよ」
蒼井「そうですね。蒼井も微力ながら協力していきたいです!」
水無瀬「ああ。働き手は多ければ多いほどいいからな」
蒼井「……あれ?そういえば魔王様、さっきからやけに静かですね……って」
魔王「すぅ……すぅ……」
ものり「結構貴重ですよ。いびきをかかずに寝る魔王様」
ホシノ「黙ってれば美人さんなのにね。言動と性格で損してる」
水無瀬「黙ってろうがなんだろうがこいつはカスのマジカスの性格してるからな。もうなんでもええわ」
午後02
魔王「ぐがー……ごがー……」
蒼井「むにゃ……むにゃにゃ……」
ホシノ「むにゃあ……蒼井ちゃんのパンツが……うひひ……」
水無瀬「相変わらず最悪の寝言だな……蒼井が起きてたらどうなっていたことか」
ものり「でもみんな相当お疲れですからね。飯田線も無事完走できたことですし、京都に着くまでは寝かせてあげましょう。特にホシノさんは明日ですからね」
水無瀬「そういえばB4UT勢が続々と関西に集結しているな?」
ものり「そうですね……でも一部のB4UT勢の様子がおかしいです」
水無瀬「……何が起きている?」
ものり「明日からの会場は全て大阪府内です。しかし、一部のB4UT勢がK.D.U.に、それもK.D.U.中央駅周辺のエリアに集結しています。何かあるのでしょうか……」
水無瀬「座標と地図を照合したがホテルに集まっている訳でもないな……これは怪しいぞ」
ものり「そうですね。まさかとは思いますが……まあ最悪の事態も覚悟しておきましょう」
水無瀬「そうだな。少なくともホシノと蒼井に怪我がないように我々大人の側で出来る限りのサポートをしよう」
夜01・K.D.U.中央駅
ホシノ「おー帰ってきた……いやー長い旅だったなあ……」
魔王「ああ……小和田……中井侍……大嵐……」
蒼井「寝落ちしたことまだ引きずってますね」
水無瀬「お前ら、着いたばかりだが気をつけろ。嫌な予感がする」
ホシノ「……うん、おじさんもうっすら感じてた。えりかちゃんはどう?」
蒼井「うーんと……よくわかりませんね」
ホシノ「そっか。まあ今回が初実戦になりそうだし今の内に覚えてね。今回は多分この駅を出る時が怪しい」
ものり「そうですね……でも蒼井さんの武器は?」
蒼井「うーん……何かそういうのはあったような気がするんですけど……」
ホシノ「まあヘイローなくても武器はある感じなのかな。それならい……」
水無瀬「お前ら伏せろ!!」
ホシノ「うわああああああああああああああああああっ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
魔王「なんだこれは!?風が強すぎて立てないぞ!?って……蒼井……!!」
蒼井「皆さん!!蒼井の後ろに退避してください!!」
水無瀬「お、おう……よく分からんがこれでこの異常破壊爆撃を耐えられるな……」
魔王「あわわわわわ……」
ホシノ「魔王様怯えてるねえ……それより収まってきたから向こうが見えて来たよ。おや、あれは……」
???「……なんで?なんで効いてないの?私、この一撃のために先生と別行動でこっちに来てすごく準備してたのに……?」
ホシノ「……久しぶり、ミカちゃん。随分手荒い歓迎だね」
ミカ「にしても本当についてないなあ。ホシノちゃん、本来私のところに来るはずだった天使ちゃんを持ってった上に、その仕返しすらその天使ちゃんにジャマされちゃうなんて……」
蒼井「ええと……これって蒼井が悪いんですか!?確かにこの人、初めてホシノさんと出会った時にいたような……」
ホシノ「えりかちゃんはなんにも悪くない。この子がおじさんのことをちょっと過剰に恨んでるだけだよ」
ミカ「別に恨みがあるとかそういうわけじゃないんだけどさ。やっぱり京音のひとたちって意味わかんなくない?例会でクイズしかしないしなんならクイズの箸休めでクイズするし。やっぱ緯度と経度の違いが分からないおバカさんたちと仲良くなんて最初から無理だったんだよ。だから明日が来るまでにここで叩くことにしたの」
水無瀬「相変わらず意味わからん奴だな。何がしたいんだ?」
ホシノ「別にB4UTの子もbeef正しく綴れてないじゃん。もうよくわからないけどさ、こうなったミカちゃんは止まらないことだけ確か。ちょっとここでお灸、据えとかないとね」
水無瀬「そう悠長にしている場合か?向こうには大勢のB4UTの連中と傭兵部隊がいる。いくらなんでもこっちが多勢に無勢だし、あと約一名非戦闘員おるし」
魔王「う、うるさい!!ちょっと今はお城にいないから魔力が足りないだけだ!!」
ものり「まあ兵力差はこちらでなんとか致しましょう。蒼井さん、魔王様をお城まで護衛できますか?」
蒼井「え、ええと……はい!」
水無瀬「現に我々は蒼井のあの不思議な盾を見たし適任だろう。実際、奴はホシノに気を取られている上あのビームももう撃てないはずだ」
ものり「ですが魔王様がいないと魔王軍団とは呼べませんからね。初仕事、頑張ってくださいね♪」
魔王「お、おい蒼井!バイクは!?バイクの運転はできるか!?」
蒼井「確かにあそこにバイクが捨てられてますけど……私免許持ってないですよ!?ほんとに期待しないでくださいね!!」
魔王「なんでもいい!無事に!無事に帰れるならそれでいい!!」
蒼井「わかりました!!銃弾を避けながら走りますので蒼井にしっかり掴まってくださいね!!蒼井、行きます!!」ブオオオオオオオオオオオオオオオオオオン!!!!!!!!!!!!!!!!
魔王「うわあああああああああああああ死ぬうううううううううううううううううううう!!!!!!!!!!!!!!!!!」
ものり「……行きましたね」
ホシノ「後でえりかちゃんにお礼言わないとね。あの攻撃から守ってくれたことも含めて……よっと!!」
ミカ「相変わらずすばしっこいなあ……攻撃が全然当たんない。それにまたあの天使ちゃんを連れてっちゃって……」
ホシノ「純粋に疑問なんだけどさ……なんでえりかちゃんにそんなに拘ってるの?」
ミカ「そんなの簡単だよ。私はあんなに純粋で素敵な子が魔王軍の、そして京音の傘下に入るのが許せないの!!やっぱりあの時に力ずくで奪っとくべきだった!!」
ホシノ「やっぱり意味わかんないって!!!!」
ミカ「だから言ってるでしょ!!京音は外道譜面をぶん投げるヤクザの集まりだって!!」
ものり「あはは、東大Elusive Emotesぶん投げサークルの連中が何か言ってら」
水無瀬「そう楽観している場合か?あのイカレピンクの相手はこっちのマヌケピンクがやってるとはいえ普通に雑魚連中の相手が辛い」
ものり「まあそう焦りなさんなって。そろそろ到着しますよ」
???「ヴァルキューレ公安局だ!止まれ!!」
ものり「ほら来た」
傭兵A「ヴァルキューレの腰抜けが何の用d」ドゴオッ!!
傭兵B「うわなにをするやめr」バキィッ!!
カンナ「先生、ご無事ですか?」
ものり「遅すぎて爆音峠岬ぶっ壊れてるの見えてます?あっ水無瀬さんにも紹介しますね。ヴァルキュウレ公安局局長の尾刃カンナ、うちの生徒です」
カンナ「よろしくお願いします」
水無瀬「よろしく……というより銃持ってるのに殴りと蹴りで傭兵倒してるのは何なんだ?」
カンナ「護身術の応用です。にしても酷い有様ですね……とりあえずあそこで戦ってるヤバそうな人以外を全員倒しましょう」
ものり「増援はどの程度連れてこられますか?敵戦力は3000を優に超えると推測されますが」
カンナ「本日は公安局からは300程度しか出せません。お役に立てず申し訳ありません」
ものり「んー……でもそのぐらいあれば十分ですね。であれば私の指示通りに公安局の連中を動かしてください」
カンナ「わかりました、善処を期待します」
水無瀬「まあ、私も付き合ってやるか」
一方その頃
ダダダダダダダダダダダッ!!!!!!!
魔王「ひいいいいいいいいっ!?!?!?蒼井いいいいいいいいい!!!!!!!!!!!!!!!!!もっとスピード上げろおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
蒼井「無茶言わないでください!一般車両もいるし何より私達ノーヘルですよ!?これ以上はマジでヤバいです!!!!!!!!!!!」
魔王「……あ!あれはスター!蒼井、あれを取れ!!」
蒼井「ええっ!?」
魔王「それを取れば無敵になる!早くするんだ!!」
蒼井「わ、わかりました……えいっ!」
テッテッテテレッテッテレッテ♪テッテッテテレッテッテレッテ♪
蒼井「すごい!蒼井がスターを取っただけでまわりの車が避けてく!蒼井、本当に無敵になりました!」
魔王「ついでにわしも無敵だ!いけいけ!そのまま走れええええええええええええええええええええええ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
傭兵C「うわああああああああゲーミング魔王だあああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
傭兵D「逃げろおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
ブオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
夜02
ダダダダダダダダダッ!!!!
傭兵E「ぐわーーーーーーっ!!」
傭兵F「ごぎゃあああああっ!!」
カンナ「やはり先生の指揮はすごいですね……どんどん敵が倒れていきます」
ものり「別に特別なことはしてませんよ。だいたい、金だけ貰って適当に仕事してる傭兵連中と本気でこの街を守ろうとしてるあなた方のどっちが上かなんて考えなくても分かるじゃないですか」
カンナ「はは……それもそうですね。しかしそうなると厄介なのは……」
水無瀬「……ああ」
スーパーマン「……また会いましたわね。オゲンキでしたか?」
ものり「お久しぶり。私を殺しに来たという顔ですね」
スーパーマン「ええ。どういうわけかあの板しばきゲームでは勝てないし他のゲームでは当たらないしなのでもう流石に実力行使をですね、しようと思いましてね」
カンナ「卑怯な方ですね。先生には手を出させませんよ」
スーパーマン「いいでしょう、やってみなさい」
3分後
スーパーマン「どうしてですのおおおおおおおおお!!!!!!!」
カンナ「容疑者一名、確保と」
スーパーマン「いやいやいやいや!!!!いくらなんでも戦闘シーン全カットはありえませんわ!!」
水無瀬「いや、3対1だし流石に……」
ものり「そもそも音ゲーマーはこんな銃撃戦などしないものですよ」
スーパーマン「いいえいいえいいえいいえ!!この私チュウニズムではグラウンドスライダー協奏曲第一番『風唄』は大得意ですし風唄とVALORANTの射撃場ハードシェリフ撃ちのスコアのスコアには正の相関があるとどこかに書いてあった以上私が撃ち合いで負ける訳が!!!!!!*20」
ものり「それ多分インチキ論文*21ですよ。うちのサークルの変な子が書いたんだと思います」
カンナ「そういう訳だから一旦署に送るぞ」
スーパーマン「せ、せめて日曜には釈放しておくんなまし~~~~!!!!」
水無瀬「これで粗方敵はいなくなったな。あとは……」
キンキンキンキンキンキン!!!!!!
ミカ「お互いの銃弾がなくなるまで耐えたらこっちのものだと思ったのに……」
キンキンキンキンキンキン!!!!!!
ホシノ「これでもおじさんはバトルのプロだからね。オンゲキで鍛えた地力を舐めないで欲しいな……いよっと!」
キンキンキンキンキンキン!!!!!!
水無瀬「……まずいな。もはや銃撃戦でもなくなっちまった」
ものり「なんとか銃床を使って距離を取ってますけどかなり辛そうですね。我々も加わりましょう」
カンナ「わかりました……よっと!」
ガシッ!!
ミカ「いったあい!!なにすんの!?放して!!」
カンナ「大人しく投降しろ!!貴様には逮捕状が出ている!!」
ものり「ホシノさん、大丈夫ですか!?」
水無瀬「ホシノはもう下がれ。ここからは私達でどうにかする」
ホシノ「ええっ!?本当に先生たちだけで大丈夫!?言っとくけどその子の戦闘力ゴリラだよ!?」
ミカ「誰がゴリラだ!!」
カンナ「くそう!暴れるな!!しかしこれは敵わん……!」
ホシノ「ほら……やっぱりだ!やっぱりおじさんがこの子を黙らせないと……!!」
水無瀬「ホシノよせ!!これ以上は無茶だ!!」
???「みなさん、そこまでです!!」
水無瀬「誰だ!?」
ミカ「……先生?」
???「皆さん初めまして。私が聖園ミカの担任のエルです」
ミカ「……待って、先生。これには引くに引けない事情が」
エル「何があったかは後で話してもらうけど。あなたのことだしまた無理したんでしょ?」
ミカ「えっと……とりあえずあれは……あれはやめて……?お願い……!」
エル「ダメだよ、ほら、おでこ出して」
ホシノ(『あの』ミカちゃんが恐れてる……?一体何を……)
水無瀬(何が始まるんだ……?)
エル「……!!」ピンッ!
ミカ「……ううっ、ごめんね、ごめんね、先生……私……またやっちゃったみたい……」
ものり「これは……」
ホシノ「デコピンだねえ」
水無瀬「デコピンだな」
エル「話なら後で聞くから。今は頭を冷やして」
ミカ「は、はい……」
カンナ「……容疑者、確保」
エル「公安局の方ですか?少し相談したいことが」
カンナ「まあ、お話だけならお聞きしますよ」
ものり「……カンナ、そのことなんですけど私もその話に加わっていいですか?私も知っておきたいことがあるので」
カンナ「ええ、構いませんが……先生が入るということはどうやらただごとではなさそうですね」
ものり「ええ、そういうことですのでホシノさんと水無瀬さんは先に戻っててください」
夜03
ホシノ「いや~一仕事終わったあとのよるごはんは美味しいねえ!!最高!!帰ってきたって感じ!!ただいまK.D.U!ちゅ」
水無瀬「一応、これは明日の試合のための壮行会でもあるからな。明日は出来る限りのことをやりな」
ホシノ「そうだねえ。お相手を見る限り完全に『破壊しに来た』って顔だし……これは捻り甲斐があるねえ」
蒼井「ふんふんふふーん……ってあれ?ホシノさん!?水無瀬さんまで……」
ホシノ「えりかちゃん奇遇だねえ!おじさん達はミカちゃんの件がどうにかなったからここで一杯かけてんのさ」
蒼井「傷だらけじゃないですか……本当に明日は大丈夫なんですか?」
ホシノ「ん~だいじょぶだいじょぶ!ちょっとあばら骨のあたりから変な音鳴ってるけど今晩寝れば治る!」
蒼井「は、はあ……」
水無瀬「というより逆に蒼井一人なのか」
蒼井「あー……魔王様はお城に着くや否や気持ち悪いって言って蒼井にラーメントークンだけ渡して寝ましたね」
水無瀬「まあ無免だものな。無茶振り」
ホシノ「おじさんもえりかちゃんの運転で大阪には行きたくないねえ……」
蒼井「ひ、ひどい!確かに蒼井は今回やむにやまれず道交法無視でぶっ飛ばしましたけど……!」
ホシノ「まあ明日一日はえりかちゃんはゆっくり休むといいよ。おじさん、しっかり暴れてくるから」
水無瀬「残念だが蒼井は明日も仕事だ。ホシノの代わりに私とパトロール代行をしてもらう。ヴァルキューレがかなり疲弊しているようで今しがたものりから連絡が来た」
蒼井「そうですね。蒼井、ホシノさんがいない分しっかり頑張ります!」
ホシノ「うん、頼んだよ」
リザルト・旅行部門Day5
- 魔王軍は飯田線の完乗を達成した!
- 蒼井はホシノの過去を知った
- ホシノ達はミカ率いる反乱軍を撃退した!
- 蒼井のジョブレベルが上がった!(1→3)
- ものりとカンナはミカの先生と邂逅した
そして、オフライン都当日へ……
魔王「後編に続く!」
蒼井「もう既にトータル60000字あるのに最初これを全部1本でまとめようとしてたのヤバすぎますって!」
*1:Kyoto, District of Utnapishtimの略
*4:実はスーモではない
*5:のっけ家 静岡店にて
*6:この記事の執筆時点ではチュウニズムは2時まで、オンゲキは4時までプレイ可能。太鼓と弐寺も深夜にできるけど何時までかは知らない
*7:う
*9:yahoo!知恵袋に暇なオッサンが垂れ流した説をうのみにするのは流石に気が引ける
*10:マスイブはもう既にやってたのでいのっちにやらせた
*11:韓国版ブルーアーカイブで本当にある発言。なので韓国ではホシノ推しの先生は「死刑囚」と呼ばれている
*13:最悪
*14:BMS初出、OverRapidにおける6kPRO20の大ボス。このあとお世話になる
*15:2022プロセカ秋CS HPS選手の発言から抜粋
*16:実際には合計点制なので蒼井の負け
*17:奇しくもこの日はガルパ6周年だった
*18:ここ激ウマギャグ
*19:メンバー一覧
*20:ナ・チュナニモモ et al., 善なるエイム力とこの世の小粒について~俺が神だぜイェイ~, 奏坂学園論文資料2022, pp.144-1027
*21:原文を参照したところn=1なので相関自体があるはずがない