どうも。京音M1の本*1です。
最近のマイブームは歯を磨くときに『リサフランク420/現代のコンピュー』を流すことです。ＡＥＳＴＨＥＴＩＣな歯を手に入れたいかたにオススメ。
本題に入ります。
先日，beatmania IIDX 28 BISTROVERのDP皆伝を取得しました。
DPを始めてから苦節半年，ようやくの皆伝合格です。
そういうわけで今回は，DP皆伝をとるまでにやったことや考えたことを思い浮かぶままに書き連ねてゆきます。結構な分量になっておりますので，適宜飛ばし読みしていただければ幸いです。
なお，この記事は以前公開した『IIDX SP皆伝をとるまで』の続編というわけでもなく，いちおう独立した内容となっております。
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1. DP皆伝をとるまで
前編：DP初プレイから九段まで
2/2 DP初プレイ(？)
IIDXDPを始めたきっかけは，前日にPlan 8(SPA)をハードしてSP☆12未難一桁を達成したことでした。
SP皆伝を取得してから*2半年ほどSPメインでやってきたので，「ここでひとつDPでも頑張ってみるか」という気分にでもなったのでしょう。
初日にして☆8がイージーできたので「明日には☆16がイージーできて皆伝合格」などとうそぶいた思い出があります。おたくの悪い癖。
……ただ，この記事を書く段階になってiPhoneのカメラロールを確認したところ，2年ほど前に十数クレほどDPをプレイしていた痕跡がありました。経歴詐称で降板させられなければよいのですが。
2/13 ☆12初イージー
なんかいきなり☆12ついとるやん。
……ネタばらしをすると，これはCNで脳トレをするタイプの譜面なので地力がなくても簡単にランプを狙うことができます。病気の妹のためにどうしてもDP☆12のランプが必要なかたはお試しあれ。
七段合格が2/11，八段合格が2/15のことだったので，全体を通してこの時期がもっとも成長を実感できたように思えます。
この2段位に関しては特に思い出もないので省略。七段3曲めのBlueberry Stream(H)が一番難しいと思います。
2/28 DP九段合格
快進撃は止まらず，2月末にはDP九段に合格することができました。
4曲めの& Intelligence(A)に初めて到達したとき，突然の左連皿で補正ギリギリのゲージが全部溶けたのはいい思い出です。そんなわけがあるか
ここからDP十段合格までは，とにかく☆12のイージーランプを増やすことを目標にプレイしていきました。まあ考えなしにやっても伸びる段階ですからね。
あとはこんな記事を書いたりしました。IIDXあるある，DPを始めてからTaQ曲のよさに気づきがち。
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後編：十段から皆伝まで
4/21 DP十段合格
九段合格から2ヶ月ほどかかりましたが，4月下旬にはDP十段に合格しました。
前評判のとおり，十段はなかなか乗り越えがたい壁でした。4曲めのRaison d'etre～交差する宿命～(A)も難しいのですが，回数を重ねていくうちに2曲めのCaterpillar(A)が押せなくなっていくのには怖いものがありました。
段位としての立ち位置ですが，DP皆伝を山の頂上とするとDP十段は5合目といったところでしょうか。合格に執着して癖をつけることさえしなければ，☆12のイージー狙いだけで十分に到達可能な目標です。
DP十段に合格することの最たるメリットといえば，なんといってもereter.netでしょう。ereter.netはIIDX/BMSのDP用ランプ管理サイトで，DP十段をとる*3ことで自動的にアカウントが作成されます。
「☆12の譜面ごとにEASY/HARD/EX-HARDの難易度が数値化され，クリアランプをもとにプレイヤーの実力が計算される」というシステムはCPIやSPBMSのリコメンドとだいたい同じもので，上達の大きな手助けとなります。
さてDP十段に合格したときの私の実力値ですが、手許のスクリーンショットには★5.5と記録されています。イージーランプを基準にすると，非公式難易度表でいう12.3中位に相当する数値ですね。
この最強武器を手に入れたことでますます上達が加速し，これまでの練習方法だけであっという間に皆伝に到達する──そんなふうに考えていた時期が俺にもありました。
7/1 DP中伝合格
……これ本当に最初の受験か？
合格時の実力値はたしか★7.8で，非公式難易度表でいう12.4上位～12.5下位のイージーに相当します。実際，受験する時点で4曲めのお菓子の王国(A)にはイージーランプが灯っていました。
正直なところ，DP中伝はそこまで重要性の高い段位ではなさそうです。SPのように中伝と皆伝が大きく離れているわけでもないのは譜面傾向や合格者数から明らかですし，そもそも作品ごとに難易度が大きく異なってきますからね。
そういうわけでDP中伝のことはほとんど意識せずに練習を行ってきた私I-168ですが，非公式難易度表でいう12.4の壁を前にして行き詰まりを感じはじめたのも事実です。まあACのイージー埋め・ハード埋めだけ全力でやってきたらそうなるわな。
ですがそこはIIDXDP，練習方法の豊富さに関しては他音ゲーの比ではありません。両乱ノックやDBRといった方法を活用することで地力を上げていくことができるのです。
さらに，DP発狂難易度表の導入もたいそう役に立ちました。SP皆伝を目指していた際も発狂難易度表を活用していたのですが，数多くの高密度譜面を自室でプレイできることのメリットはやはり相当なものです。
これも最初のうちは正規系配置でのイージー埋めを中心に進め，皆伝受験が近づくにつれ両乱ノックやSP通常難易度表のDBRを増やしていきました。
8/9 DP皆伝合格
そんな感じでほぼ毎日練習を続けていき，ついに初プレイ（？）から6か月と1週間でDP皆伝を取得することができました。
お役に立つかはわかりませんが，いちおう各楽曲のリザルトを貼っておきます。
まずは完走した感想ですが，やはり最高段位の初合格というのはよいものですね。確信と希望的観測とが半々くらいの状態で受験したため，quasarのアウトロに突入した瞬間の感動は相当のものでした。
晴れ晴れした気分で突撃!ガラスのニーソ姫!(A)をプレイしたら，豪華すぎ階段地帯がまるで繋がりませんでした。ざぁ～こ。
これまたお役に立つかはわかりませんが，合格時点のステータスを掲載しておきます。
【IIDX】
- 実力値…★8.3
- EX-HARD…11譜面，HARD以上…176譜面，EASY以上…369譜面*4
- プレイ済みの12.3以下…全緑，12.4未易…11譜面
- 12.5易…26譜面，12.6易…2譜面*5
【BMS】
- 実力値…★8.6
- ★6未易…1譜面，★7未易…2譜面
- ★8易…18譜面
- 発狂段位…未受験
これだけ見ても別段面白いものではないですね。地力という意味では適正か，その若干下にあったように感じられます。
まあ結局のところ，DP皆伝合格の必要十分条件はDP皆伝合格です。受かるかどうかは地力・体力・時の運といったところでしょう。
2. 皆伝受験にむけて
ここまで自分語りをした上でさらに続けるのも心苦しいのですが，ここからは段位認定や普段のプレイに関わる話をしていきます。
「イムヤ，半年でDP皆伝は取れ。」
まずは，目標を立てる段階までさかのぼってみましょう。
さしあたっての最終目標が「DP皆伝を取得する」であったことは間違いありません。ただ，くわえて私はここに「半年で」という達成期限を設定しました。
期限を設定することのメリットとして，中間目標を立てやすくなることが挙げられます。DP十段が折り返し地点であることは何となく予想できていたので，中間点として「5月までにDP十段を取得する」という目標を立てました。
さらに，その間に細かくereter.netの実力値やランプの総数，具体的なクリアランプといった小規模な目標を立てていきます。DPをはじめる前から憧れていた譜面を目標にすると，達成時の感慨もひとしおです。
注意点ですが，対人的なものを目標に組み込むのは避けたほうがよさそうです。あくまで個人の体験にもとづく意見ですが，負けていると感じたときの劣等感や焦燥感は上達の大きな妨げになります。モチベーション維持のひとつとして，勝っているところと勝てそうなところだけを見るようにすべきかもしれません。
期限を設定することのデメリット，すなわち「期限に間に合わないのではないか」という焦りには対処法があります。ある程度の遅れを許容することです。
さまざまな事情でDPに専念できなかったり，そもそも期限の立てかたが空論的だったりすることは誰にでもあります。目標を取り下げるのではなく，そういった原因による遅れを許容したうえで目標を達成すれば「少なくとも目標は達成できた」という成功体験を得ることができるでしょう。
……三流の音ゲー上達論みたいになってきましたね。話題を変えます。
皆伝の課題曲をみる
つぎは課題曲から逆算してみましょう。
BISTROVERのDP皆伝は，つぎの4曲で構成されています。
それぞれの譜面について考えたことをいくつか。
- GENOCIDE…ひたすら修行のような配置難。前半の16分乱打は手の形をちゃんと作れるかにかかっている。後半のトリルは押せるわけがない。
- Bad Maniacs…これも厳しい配置が多い。前半は5個押し地帯が鬼門。後半の皿は2Pに集中しているが，無視できる限り無視したい。*6
- 天空の夜明け…相当な物量譜面であるが大半は押しやすい。皆伝のなかでは一番得意な譜面かもしれない。後半の縦連は見なかったことにしよう。
- quasar…とくに目を引くのが片手SPA地帯だが，その後も回復させない配置をしている。100%まで回復してから臨みたいところ。
総合して，今作のDP皆伝では「配置難」「高BPM」「物量」「片手発狂」あたりの要素が強く出ているようです。
「一定の期間内にDP皆伝を取得する」という目標を立てた以上，段位で求められている要素を重点的に鍛えていくのが近道のように思えます。極端な例ですが，CHECKING YOU OUT(H)のような引っ越しを練習しても役には立たなそうですよね。
私の場合，ソフランや連皿のある譜面はほとんどプレイしていませんでした。隣接皿や無理皿，縦連といった要素もそこまで強化してこなかったように思います。
それ以外の要素は発狂難易度表やDBRで鍛えるとして，配置難に慣れていくためにはやはり両乱ノックが有効です。みたびお役に立つかはわかりませんが，とくに気に入っていた譜面を挙げておきます。
- 12.0以下…mosaic(A)，Debtty Daddy(A)，Programmed Life(A)，MINT(A)
- 12.1-12.2…革命(H)，Be OK(A)，No.13(A)，Colorful Cookie(A)
- 12.3-12.4…AA(A)，DORNWALD ～Junge～(A)，Holic(A)，Karma(A)
- 12.5以上…minimalian(A)，GENOCIDE(A)，君のハートにロックオン(A)，GOBBLE(H)
やはり配置にも時代ごとの傾向というものがあって，こと両乱に関しては近年の譜面よりもtricoro以前の譜面のほうが練習になるように感じられます。DP satelliteではなくDP発狂難易度表を中心にプレイしていたのも同じような理由ですね。
もちろん，次回以降の作品で傾向が大きく変わる可能性は否定できません。具体的な練習方法というよりも，皆伝取得のために必要な能力を見極め，それを意識して練習を行っていくことこそが本質なのではないでしょうか。また音ゲー上達論みたいなまとめをしてしまった……
その他やったこと・やらなかったこと
【やったこと】
・DPに専念した
→「DPがうまくなりたいならさっさとSPをやめろ」という格言があります。さらにこれを突き詰めると「IIDX(BMS)DP以外の音ゲーをやめろ」となり，私はこの考えに半年間従ってきました。というより，ほかに上達したい音ゲーがなかっただけですが。
・プレイリスト作成
→これはSPのエクハ埋めでやっていたことの応用です。ereter.netを参照し，イージー/ハードが狙えそうな譜面を集めてプレイリストを作成していました。モチベ維持の観点から全埋めではなく，半分くらい埋まったところで新しいリストに交換するのがポイントです。
・受験前のエナジードリンク
→心なしか譜面が押しやすくなったように感じました。いちおう断っておきますが，なんらかの効果を保証するものではありません。*7
【やらなかったこと】
・☆11のハード・EXH埋め
→SP皆伝の攻略でもよくみられますが，正直なところランプ埋めとして積極的にやる意味は薄いように感じました。STANDARDの3曲めに☆11正規を選曲するくらいで十分でしょう。高難易度至上主義者としては高難易度で地力を上げたいところ。
・1日あたりのランプ数上限
→モチベ管理としてよく挙げられますが，比較的短い期間で皆伝を狙うなら上限を定めずとにかく埋めることを意識したほうがよさそうですね。BMSを併用しているなら尚更です。
・quasarの餡蜜
→少し練習したうえで一回試したのですが，本当に壊滅的だったのでやめました。界隈で有名なDP系YouTuberも言っていましたが，挑戦段階だからといって慣れない餡蜜にこだわることもないでしょう。
・段位粘着
→厳密にいえば中伝からですね。「癖がつく」という理由もあるのですが，「段位認定は単純に疲れる」というのが最大の理由でした。練習日を一日潰してまで癖をつけることもないだろう，というわけです。
SP中伝時代の忌まわしき記憶
3. Q&Aコーナー
ここでは，皆様の疑問にお答えするというテイで私の書きたいことを適当に書いていきます。それでは最初の質問から。
Q. SP皆伝とDP皆伝はどちらが難しい？
A. 冥があるのでSP皆伝のほうが難しいです。
……真面目に答えると，SPとDPには認識や打鍵において共通する部分が多くあるように思えます。したがって，ある程度*8SPをやりこんだプレイヤーにとってはDP皆伝のほうが楽に感じられるかもしれません。
両方とも未経験のプレイヤーにとっては……有志による検証を待つよりほかないですね。
Q. どんな運指を使っていた？
A. 昔ピアノを少し習っていたこともあって，いわゆる北斗やスリスリよりは比較的滑らかな運指になっているように思えます。
ただ，中5は練習したもののあまりうまく使うことができず親5に頼りがちです。同時押しが比較的苦手なこともあわせ，運指に関してはまだまだ改善の余地がありますね。
Q. DP皆伝を目指すうえでの最大の壁は？
A. 段位でいうならDP十段でしょうか。☆11と☆12とのギャップを体現したような段位であると同時に，粘着による癖の恐ろしさを警告する段位でもありました。
譜面でいうならHolic(A)やKarma(A)に苦戦させられました。結果として両乱ノックの効果を実感できたので，必要な過程だったのかもしれません。
Q. 音ゲー以外で地力向上に役立つものは？
A. OMORIをやってください。
Q. スランプに陥った。どうすればいい？
A. OMORIをやってください。
Q. メルセンヌ素数は無限に存在するか？
A. OMORIをやってください。
Q. 縺薙?雉ｪ蝠上↓諢丞袖縺ｯ縺ゅｋ縺ｮ縺具ｼ
A. OMORIをやってください。
Q. OMORIをやってください。
A. OMORIをやってください。
4. おわりに
というわけで，以上が私のDP皆伝合格体験記となります。
音ゲーを始めてもう8年になりますが，かつての自分には想像もできないところまで辿り着いたように思えます。京音の同期はみなツワモノ揃いですが，そのなかでようやく自分にもひとつ誇れるものができたのは嬉しい限りですね。
とはいえDPは奥が深く，皆伝もまたひとつの中間地点にすぎません。初心を忘れず，今後も精進していきたいところです。
この記事を読んで少しでも関心を抱いたかたは，ぜひDPをプレイしてみてください。
DP皆伝を志す音ゲーマーの方々に，なんらかの形でこの自分語りが役立てば幸いです。
最後になりますが，さまざまなアドバイスをくださった先達の皆様，私を磨き上げてくださったライバルの皆様，応援してくださった皆様，そしてここまで読んでくださった皆様に心より感謝いたします。
今後も事あるごとに記事を書いていきますので，京音メンバーの日記ともどもよろしくお願いいたします。
それでは。
5. リファレンス
あまりに有名な記事ですがいちおうご紹介。
DP皆伝の攻略記事としてはこれだけ読めば十分，といっても過言ではありません。他の記事を参考にできるのはいつのことやら。
keionkakimasen.hatenadiary.com
続いて当ブログより。
取得者数の分布や段位楽曲の分析など，DP皆伝を目指すうえでたいへん参考になる情報が掲載されています。おそらくダイナミックコードは観なくてもいいです。
さきほどもご紹介したDPプレイヤーの必須アイテム。
月曜日の午後*9にメンテナンスが入り，その間は手動更新ができない点のみご注意ください。
やってください。
現在は英語にのみ対応していますが，年内の日本語版発売がアナウンスされています。
【本が書いた記事】
