【徹底解説】MANIAC概論A【テトテコネクト】

MANIACとは、何か。

テトテコネクトに突如現れた第四譜面、MANIAC。実装されて以来その難易度値や革新的な譜面傾向で常に話題になってきました。今回はその概要、譜面傾向について徹底的に解説して参ります。

 

0.自己紹介

HN:852(やめよう、ついった~)

ULTIMATE全AP

MANIACは全曲990,000~ 要するにエアプです。

 

1.MANIACについて

2022年9月より登場した、ULTIMATEの上位譜面にあたる難易度。タイトー音ゲー部#2で情報公開された際は「ULTIMATEを正統進化させたような難易度」と説明されている。どこがやねん

右下のおじさん最近見ませんね

ULTIMATEの最高レベルが15である一方でMANIACは13~17と非常に表記レベルが高く、スコア難度もそれに見合う難しさであると言える(AP難度は12~14程度)。この記事では主に、MANIAC譜面の特徴や典型的な譜面パターンを通して、どのように難易度を上げているかということについて考察していく。

 

2.MANIAC譜面に特徴的な要素

2.1.ノーツサイズ

MANIACでは、すべてのノーツが他譜面の8割程度の大きさになっている。体感上もかなり小さいが、ヒットやホールドに関しては難易度が大きく上がるほどの影響はないといっていい。ただ一部難しい位置にあるヒットでは影響してくることもある。

難しいヒットの例(KING)

スラッシュについてはゲームシステム上誤差レベルに簡単になっているといえる。スラッシュは中心にパートナーの手が来るように配置されるが、動きの始点以外に存在するスラッシュでは当たり判定幅分だけ前に判定されることになる。これを「d/2vスラッシュ問題」というが(適当)、MANIACではスラッシュの幅(d)が小さくなっているのでこの影響が少なくなっている。ただこれに該当する配置のスラッシュがMANIAC譜面にはとても多く、結局d/2vスラッシュ問題に悩まされることになる。

トレースはノーツサイズの影響をもっとも受けるノーツといえる。当たり判定が小さくなったおかげでもとから難しかった両手トレースの難易度が上がっており、あえてトレースをULTIMATEのまま残しているケースも多い。なお片手のトレースや両手でもあまり離れていないトレースについては置きトレース等の手段が依然有効であるため、あまり難易度は上がっていない。

フレテミタイ

 

2.2.モーションの変更・追加

MANIAC実装前は積極的にモーションが変更・追加されると予想されていたが、実際に大きくモーションが変更されるケースは少なかった。初期に追加されたものでは譜面が割り当てられていない手にホールドや一直線のトレースなど簡単なモーションが追加される程度のものであったが、既存のトレースに複数のヒットを合わせるパターン(3.2節)がだんだん増えている。両手がかなり離れた位置に配置されがちで、ULTIMATEへの慣れも併せて初見での対処はとても難しい。

特徴的なモーション追加(グッバイ宣言)

 

ただKINGには細かいものも含めて色々なモーションの改修がなされた。譜面とパートナーとのズレが解消されていたり、難易度関係ない謎の改修がなされていたりとプレー感がULTIMATEとは大きく異なる譜面になっている。

KINGのサビスペシャル前

2.3.新規ノーツ割り当て

ULTIMATE譜面にノーツが無かったところに新たにノーツを割り当てるもの。基本的に重要な動きには元からノーツが割り当てられているため、思ってもみなかったタイミングでノーツが来て初見はとても厳しいことが多い。またしばしば必然的に視線の流れから外れた配置になるため、ノーツサイズの小ささと併せてMISSが出やすい。

からくりピエロの間奏終わり

 

また既存のノーツにつながる「予備動作」やノーツの間をつなぐ「中間点」が追加されているパターンも多い。ちなみにこういった新規ノーツ割り当ては音取りをなあなあで済ましている場合が多い。

KING終盤の謎スラッシュ

2.4.既存ノーツの種類変更

たぶんテトコネ譜面チームの「MANIAC譜面の作り方マニュアル」の1ページ目に書いてある譜面作成法。ULTIMATE譜面に存在するノーツの種類(主としてトレースノーツ)が変更されている。実際の譜面ではトレースをスラッシュやヒットの集合に分割するものが最も特徴的で、MANIAC譜面のAP難易度が非常に高い原因になっている。

スラッシュ分割中毒譜面、キミとのテトテコネクト

3.MANIAC譜面で重要なパターン

3.1.トレース分割

2.4節でも紹介した「トレースをいくつかのスラッシュに分割する」パターンはMANIACで最も特徴的な譜面パターンと言える。このスラッシュが連なるパターンはKINGやグリーンライツ・セレナーデ、edge//lordといったロケテ後~稼働初期追加曲のULTIMATE譜面に多く見られた。2.1節で触れた「d/2vスラッシュ問題」などの影響でとてもAP難度が高く、片手トレースの分割でも両手を使って交互に取るのが一般的になっている。

典型的な分割(エンヴィーベイビー)

 

また、全てスラッシュに分割されるのではなく、スラッシュ+トレースに分割されるもの、始点のヒット+複数のスラッシュに分割されるものなど様々な派生形が存在する。これはULTIMATE譜面には見られないMANIAC固有のパターンである。分割様式の使い分けは特になく、複数のスラッシュが絡まないものはノーツ数を増すだけになっていることも多い。

衝撃のトレース+ヒット+トレース分割(からくりピエロ)

 

特に難所とされているパターンは両手が交差するトレースが始点ヒット+中間点スラッシュ+終点ヒットなどに分割されているものである。KINGとともに初めてのMANIACとして登場した千本桜に特徴的なパターンとして現れ、ULTIMATE譜面には存在しなかった譜面傾向にプレイヤーが震撼した。

MANIACの夜明け(千本桜)

3.2.直線トレース中のヒット刻み

比較的ゆっくりの直線トレースをしている最中に一定方向を向いた等間隔のヒットが追加されるパターン。トレースと逆向きや全く違う方向に配置されることが多い。このため特に初見ではヒットの存在に気づかないことも多く、覚えたとしても腕が交差するような取り方を強いられるためMISSの出やすい難所になっている。

そのタイミングで左下を見ている人はいない(シュガーソングとビターステップ)

3.3.その他の特徴的なパターン

難易度には関係ないが印象的なパターンを簡単に紹介する。

3.3.1.同時ヒットがヒット&スラッシュに変更される

プレー上はどちらも弾くことで簡単に処理できる。どのような条件でこういったノーツ変更が行われているかは不明。

よく見たらスラッシュの方向も違う(千本桜)
3.3.2.同時大スラッシュ

月に叢雲花に風で見られるパターン。大きいスラッシュはターンやジャンプの時に配置されるもののはずだが……。配置ミスかは不明。

やっぱりこれ配置ミスじゃない?

4.まとめ

MANIAC譜面ではULTIMATE譜面に比べて、追加モーションや動きの中間点にあたる新規ノーツ、トレースの分割を中心とした変更によって大きくノーツ数が増加している。また、ノーツサイズの縮小や視界外に追加されたノーツによってMISSが出やすく、スラッシュの連続を中心とするトレースの分割パターンでGREATやGOODが出やすい。このことによってAP難度は非常に高くなっている。

 

5.課題

乙女解剖[ULTIMATE]は、ほかのULTIMATE譜面と比べて少しMANIAC譜面性が強いと言われている。この理由を考察せよ。また実際追加されたMANIAC譜面とULTIMATE譜面を見比べて、このMANIAC譜面にどのような要素が含まれるか説明せよ。