どうも、京音4回生の本です。
2020年も残すところあとわずかとなりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
私はといえば、大掃除をしたところ自室からペットボトルが23本発見されました。
さて、年末の風物詩といえば忘年会、そして宴会やイベントに欠かせないのが手締めです。
一丁締め、一本締め、三本締め、大阪締め……さまざまな手締めがありますが、やはり音ゲーマーにとって馴染みが深いのはダーティ締めでしょう。
しかしながら、The Dirty of Loudnessの初出はもはや14年前。
14年のあいだにTatshはコナミを退社し、元号が変わり、IIDXの新作は15回発表されました。そろそろ新しい音ゲー手締めが必要なころではないでしょうか。
そこで、今回お送りするのはこちら。
事前にサークル内で「手締めにふさわしい音ゲー楽曲」に関するアンケートを行い、候補曲のなかから審査によって「可能賞」「不可能賞」「手初め賞」そして「音ゲー手締め大賞」を決定しました。
ノミネートされた20曲以上のうち、栄冠に輝くのはいったいどの手締めなのか!?
それではご覧ください。
- 各賞の紹介
- 審査委員
- 可能賞 ノミネート楽曲
- 竹 / 立秋 feat.ちょこ
- ドンカマ2000 / LindaAI-CUE
- Fascination MAXX / 100-200-400
- タベルナ2000 / LindaAI-CUE
- ミュージック・リボルバー / 世阿弥
- Got more raves? -xiRemix- / xi
- 666 / RoughSketch
- 渦状銀河のシンフォニエッタ / 山本真央樹
- ケチャドン2000 / LindaAI-CUE
- New Century / Sota F.
- Xevel / Tatsh
- Zirkfied / iconoclasm
- ハードゲージ6%で大階段を抜けた時のDIAVOLO
- DEATH†ZIGOQ ~怒りの高速爆走野郎~ / L.E.D.ALiCE(DJ NAGAI Vs. BEMANI Sound Team "L.E.D.-G")
- 不可能賞 ノミネート楽曲
- 手初め賞 ノミネート楽曲
- 結果発表
- さいごに
各賞の紹介
可能賞
人間による再現が可能な作品のうち、優れた手締めに贈られる賞です。
不可能賞
人間による再現が不可能な作品のうち、独創性の高い手締めに贈られる賞です。
手初め(てぞめ)賞
ノミネートされた作品のうち、もっとも優れた手初め*1に贈られる特別賞です。
音ゲー手締め大賞
ノミネートされた作品のうち、もっとも優れた手締めに贈られる賞です。
審査委員
審査委員長:本
審査委員:ancket、みすげ~、ki、コンガリオン
可能賞 ノミネート楽曲
竹 / 立秋 feat.ちょこ
初出:BOFXVI THE BMS OF FIGHTERS XVI -NEO DYSTOPIA-
提案:ki
・最初から飛ばしてきたな
・曲が新しいのはいいけど、新しすぎてまだ広まってなさそう
・最後のタイミングが揃わなそう
ドンカマ2000 / LindaAI-CUE
初出:太鼓の達人 モモイロVer.
提案:ki
ドンカマ2000締め
これも最後
・通話で説明するつもりで適当に書いたやろこれ
・『カキーン』から思い思いのところで叩くとヤバそう
・やってることが竹と同じでは?
Fascination MAXX / 100-200-400
初出:Dance Dance Revolution SuperNOVA
提案:たこす
FascinationMAXX/最後の400地帯
タベルナ2000 / LindaAI-CUE
初出:太鼓の達人 わいわいハッピー! 六代目
提案:ancket
タベルナ2000
(あ〜うまかった ウッ)ドサッ チャチャチャチャ
括弧付きが掛け声でその後が手拍子
忘年会とかで飯食った後に食い過ぎて死ぬ歌で締めるのってどうなの
・締めとしてはちゃんと締まっている
・コメントにある通り、締めとしてはいささか縁起が悪い
ミュージック・リボルバー / 世阿弥
初出:ミュージックガンガン!2
提案:ancket
ミュージック・リボルバー
2分×4小節 4分×2小節 1分×2小節
最後でズレるのが聞きたい
Got more raves? -xiRemix- / xi
初出:GROOVE COASTER 4 STARLIGHT ROAD
提案:ancket
Got more raves? -xiRemix-
ピロリロリロデンデンデンデッデデッデデッデッデッデデデデン
「ねむねむにゃんこ にゃんにゃん ウンコウンコ にゃんブッスゥブバババ」で覚えてください( ˃̣̣̣̣̣̣ ω ˂̣̣̣̣̣̣)
速いけど頑張ればできると思います
ancket 「実際これで覚えて筐体の前でやってます」
・一度覚えたら一生忘れなそう
666 / RoughSketch
初出:SOUND VOLTEX VIVID WAVE
提案:みすげ~
楽曲名:666
使用する部分:譜面保管所でいうところの317小節以降(縦連のところから)
解説:最後の6をかたどったつまみを体で再現するところまでやります
みすげ~「これで締めた3月のクイズ会が神回だったので、サークル外に広めようと思いノミネートしました」
渦状銀河のシンフォニエッタ / 山本真央樹
初出:maimai でらっくす PLUS
提案:コンガリオン
maimai『渦状銀河のシンフォニエッタ』
デーンデーンデーンデーン(大きく4回)
デンデンデンデンデンデンデンッ!(7回)
間隔を開けて最後に大きく1回
※指揮者に合わせて行うことが好ましい。「我々は山本真央樹ではない」と誰か言うまでがテンプレ
コンガリオン「失敗したときに言い訳ができる手締めを考えました」
・比較的叩きやすいので『俺、山本真央樹かもしれん…』と勘違いするリスクがある
ケチャドン2000 / LindaAI-CUE
初出:太鼓の達人 あつまれ!祭りだ!!四代目
提案:3Xer
ケチャドン2000/最後の「ケチャ」→「ドン」/ドンを超高速で叩くと楽しそう
【雑談】
ki 「きたさいたま2000とかもいけそうですよね」
本 「これと比べると普通だなあ」
ki 「普通の締めを求めてるんじゃないんですか???」
ki 「ネタに振り切るならλ7708の最後とか」
みすげ~「それはクソガキ手締めすぎる」
New Century / Sota F.
提案:やまそう
New Centuryの最後(337拍子なので分かりやすい)
・もはや普通の三三七拍子なのでは?
・(上に対し)掛け声が入ることでNew Century締めになってる
・やるなら手を離してショックアローも再現したいね
Xevel / Tatsh
初出:CHUNITHM STAR
Xevelの「デデーーーXーーーン」
2拍手→腕をピンピンに伸ばしてゆっくり斜めに上げ、交差させる(X)
・最後のExTAPのところでズレそう
【雑談】
みすげ~「これは収録されている機種に応じていろいろできそう」
みすげ~「太鼓では全押しを再現しようとして逆餡蜜してるんだよね」
ki 「身内にここのカド ドカで全良逃してる人がいました」
一同 「かわいそう」
Zirkfied / iconoclasm
初出:beatmania IIDX 20 tricoro / pop'n music Sunny Park / REFLEC BEAT colette -Summer-
提案:DJゆるふわ
スペースレクイエム締め
Zirkfiedのラストの3連符7発と最後の1発で気持ちよく締まる
懸念事項は既出の可能性が高いこと
ハードゲージ6%で大階段を抜けた時のDIAVOLO
原曲:DIAVOLO / 度胸兄弟
提案:DJゆるふわ
ハードゲージ6%で大階段を抜けた時のDIAVOLO締め
ベッベッベッベッベッベッベッベッ(あんみつ)デン!デーーーン
DEATH†ZIGOQ ~怒りの高速爆走野郎~ / L.E.D.ALiCE(DJ NAGAI Vs. BEMANI Sound Team "L.E.D.-G")
初出:beatmania IIDX 25 CANNON BALLERS
提案:本
「誰でも知っている最近の曲で、ラストが叩きやすいもの」を探した結果デス地獄にたどり着きました。
不可能賞 ノミネート楽曲
GERBERA -For Finalists- / cosMo@暴走P
初出:SOUND VOLTEX IV HEAVENLY HAVEN
提案:あおのちゃん
GERBERA -For Finalists-[MXM]の壁締め
ちなみにわたしは追いつかなかったです(><)
・締めのあとに32分があるの、なにも締まってないな
・最後にピアノもあるからね
・これGERBERAでもいいんじゃない?その方が短いし
Lachryma《Re:Queen'M》 / かねこちはる
初出:SOUND VOLTEX III GRAVITY WARS
提案:たこす
Lachryma《Re:Queen'M》/ラスト交互押し
・なんでこれより早いノミネート楽曲があるんだよ
・8分の時点でだいぶ叩きづらい
【雑談】
本 「ちなみにポップンのH譜面ではこういう音取りをしています」
コンガリオン「なんすかこれ」
ancket 「そうはならんやろ」
宛城、炎上!! / Cranky feat.おもしろ三国志
初出:CHUNITHM PLUS
提案:うえふぃ
曲名 宛城、炎上!
使用箇所 ラスト発狂地帯(ギャ-シヌシヌシヌシヌ...の部分)解説 ワガテジメモココマデカ----!!
混乱少女♥そふらんちゃん!! / かめりあ feat. ななひら
初出:SOUND VOLTEX III GRAVITY WARS
提案:コンガリオン
SDVX『混乱少女♥そふらんちゃん!!』
代表「せーの!」
一同「そーふーらーーーん!!波乱万丈豪華絢爛!」
(波乱万丈豪華絢爛に合わせて8打)
\デーン/(しばらくの間小さく拍手)
代表「こんなそふらんありえなーい」
\デンッ!!/(最後に大きく1打)音ゲーマーのリズム力ならできるはず!
コンガリオン「掛け声が独特の要素になっています」
iLLness LiLin / かねこちはる
初出:SOUND VOLTEX IV HEAVENLY HAVEN
提案:DJゆるふわ
iLLness LiLin 21本締め
直角含めた最後のBPM280の16分21連打
インペリアルII専用手締め
手初め賞 ノミネート楽曲
GOBBLE / Kimitaka Matsumae
初出:beatmania IIDX 4th style CS -new songs collection-
提案:コンガリオン
※締めではなく初め
IIDX『GOBBLE』、最初の3打
A班1打→B班1打→A班&B班1打
の流れを160BPM16分間隔で打つこれをしておけば、どんなクソイベントになったとしても初めのせいにできる。
・たしかに最初の3打は大事
・これで宴会を始めて今回の優勝作品で締めよう
GOBBLE初めに影響され、審査委員たちも手初めの案を次々と出していきます。
SPECIAL SUMMER CAMPAIGN! / Lucky Vacuum
初出:REFLEC BEAT
提案:みすげ~
HARD譜面の最初の2ノーツを叩く
最初1小節はリバースシンバルしか鳴っておらず、この2ノーツは曲のどの音とも対応していない
・公式が存在しない音を取るな
彼は誰時の誘惑 / t+pazolite
初出:太鼓の達人 イエローVer.
提案:ki
裏譜面の最初の拍子木のところを叩く
・無理では?
・拍子木で始まるのは宴会ではなく歌舞伎
・速さをみるに交互に叩いてそうなので実質GOBBLE
結果発表
3時間におよぶ厳正な協議の結果、第1回 音ゲー手締め大賞の受賞作品を次のように決定しました。
選考委員長より
手締めは、古来よりその地域やコミュニティの特色を反映してきました。
一丁締めや一本締めには江戸っ子の威勢のよさ、大阪締めには上方のゆったりとした空気があらわれています。音ゲー手締めもその例外ではなく、音ゲーマーの間に共有された文脈によって作りだされたものです。
一方で、2020年は私たちをとりまく生活環境が大きく変化した年でもあります。
ゲームセンターの営業自粛や閉店、イベントの自粛や小規模化、飲み会や宴会のオンライン化……いまだ先行きの見えない情勢のなか、手締めに求められるものも変化しつつあります。
今回のノミネート作品にも、そういった変化を感じさせるものが少なからずありました。
「可能賞」は、伝統的な手締めやダーティ締めの後継となっていること、つまり叩きやすさや合わせやすさといった観点を中心に審査を行いました。
最後のフレーズが非常にキャッチーな『DEATH†ZIGOQ ~怒りの高速爆走野郎~』は、知名度や話題性、手拍子の速さ、手締めの長さ、どれをとってもダーティ締めの後継にふさわしい作品です。
「不可能賞」は、単なる手拍子の速さではなく、手締めという概念にどのような挑戦を投げかけたか、といった観点を中心に審査を行いました。
「手締めエアプ」とまで評された『宛城、炎上!!』ですが、音ゲー手締めの既成観念にとらわれることなく考案されたそれは、われわれ音ゲー手締め経験者に大きな衝撃を与えました。
特別賞である「手初め賞」は、今回あらたに発明された「手初め」を広める目的で設立されました。
『GOBBLE』の最初の3打は、これまでにない緊張感で開宴のときを告げます。グラスのぶつかる音が手拍子の音にとって代わられる、そんな未来があるかもしれません。
「音ゲー手締め大賞」の審査にあたっては、上に述べた内容を踏まえたうえで、その作品が2020年の象徴となっているかどうかを重要視しました。
The 9th KACで発表された『666』は、昨今の音ゲー業界におけるボス曲の高BPM化や高難易度化を象徴する楽曲です。その終盤を用いた高速の手締めは、音楽ゲームというコンテンツの、そして音ゲーマーのおかれた現状を秀逸に表現したものとなっています。
また、譜面における視覚表現を手締めに取りいれた点も高く評価されました。密集・密接を避けねばならない状況下であっても、大げさな身振りさえあれば笑いあい、心を通じ合わせることができるのです。『Gate of Atlantis』締めから始まるこの潮流は、いつの日か音ゲー手締めの主流となる可能性をも秘めています。
審査をしていくなかで、われわれ審査委員も音ゲー手締めについて、あるいは手締めという風習そのものについて多くのことを学びました。
音ゲーマーの間に浸透した慣習でありながら、あまり関心を向けられることがなかった音ゲー手締め。今回の賞設立をきっかけとして、この文化がより発展していくことを願ってやみません。
最後になりますが、候補を提出してくださった京音メンバーの皆様、コンポーザーや譜面制作者の皆様、そしてこの記事を読んでくださった皆様に、心よりお礼申し上げます。
おめでとうございます。
さいごに
「第1回 叩く!音ゲー手締め大賞」、いかがだったでしょうか。
皆様も今年一年を振り返りつつ、オリジナルの音ゲー手締めを考えてみてはいかがでしょうか。 「第2回 叩く!音ゲー手締め大賞」でまたお会いしましょう。
【本が書いた記事】